News Up そのサービス 過剰ではありませんか?
私たちにとって便利で身近になったサービスで、ちょっとした異変が起きています。ネット通販で買った商品が配達予定日を過ぎても届かない。ピザを持ち帰りで1枚買うと、無料でもう1枚もらえる宅配ピザ店に客が殺到し、大混乱する。いずれも年の瀬に起き、ネットを騒がせた出来事ですが、これらを受けて、日本社会が「過剰サービス」に陥っているのではないかという指摘が相次いでます。
ネット上では先月下旬、流通大手「佐川急便」をめぐって、「予定日の2日後、3日後になっても届かない」とか、「年末の荷物量増加で遅配多発」といった投稿が相次ぎました。
営業所に電話で問い合わせても誰も出ないため、しかたなく出向いたという人からは「自転車で一時間かけて行くと、お客様の怒号の嵐、裏では泣いている女の子の声、地獄絵図でした」といった投稿もありました。
子どものクリスマスプレゼントの配達が間に合うのか、ハラハラした人もいたようです。
佐川急便によると、年末で取り扱う宅配便の荷物が増加したため、人手が足りなくなり、各地で1日から2日ほど集荷や配達が遅れたということです。
営業所に電話で問い合わせても誰も出ないため、しかたなく出向いたという人からは「自転車で一時間かけて行くと、お客様の怒号の嵐、裏では泣いている女の子の声、地獄絵図でした」といった投稿もありました。
子どものクリスマスプレゼントの配達が間に合うのか、ハラハラした人もいたようです。
佐川急便によると、年末で取り扱う宅配便の荷物が増加したため、人手が足りなくなり、各地で1日から2日ほど集荷や配達が遅れたということです。
クリスマスプレゼントが届かない!?
ネット上では先月下旬、流通大手「佐川急便」をめぐって、「予定日の2日後、3日後になっても届かない」とか、「年末の荷物量増加で遅配多発」といった投稿が相次ぎました。
営業所に電話で問い合わせても誰も出ないため、しかたなく出向いたという人からは「自転車で一時間かけて行くと、お客様の怒号の嵐、裏では泣いている女の子の声、地獄絵図でした」といった投稿もありました。
子どものクリスマスプレゼントの配達が間に合うのか、ハラハラした人もいたようです。
佐川急便によると、年末で取り扱う宅配便の荷物が増加したため、人手が足りなくなり、各地で1日から2日ほど集荷や配達が遅れたということです。
営業所に電話で問い合わせても誰も出ないため、しかたなく出向いたという人からは「自転車で一時間かけて行くと、お客様の怒号の嵐、裏では泣いている女の子の声、地獄絵図でした」といった投稿もありました。
子どものクリスマスプレゼントの配達が間に合うのか、ハラハラした人もいたようです。
佐川急便によると、年末で取り扱う宅配便の荷物が増加したため、人手が足りなくなり、各地で1日から2日ほど集荷や配達が遅れたということです。
なぜこんなことに
この遅れには、物流業界をめぐる構造的な問題も影響しているとみられます。1つには、ネット通販の急成長に伴う宅配便の利用増加です。国土交通省によると、一昨年度(2015年度)の宅配便の取り扱い個数はおよそ37億4500万個と、この10年間で3割も増えています。家電製品や衣料品、さらには日用雑貨まで、以前は店に買いに行くのが当たり前だった商品がネットで購入されるようになったからです。
その反面、物流業界は労働環境の厳しさなどから慢性的なドライバー不足に陥っています。さらに、配達日時を指定するサービスが普及する一方で、不在に伴う再配達も多く、配達員を疲弊させています。
ネット通販で広がった「送料無料」や「スピード配送」といった便利なサービスも宅配業者の負担に拍車をかけていると指摘されています。
その反面、物流業界は労働環境の厳しさなどから慢性的なドライバー不足に陥っています。さらに、配達日時を指定するサービスが普及する一方で、不在に伴う再配達も多く、配達員を疲弊させています。
ネット通販で広がった「送料無料」や「スピード配送」といった便利なサービスも宅配業者の負担に拍車をかけていると指摘されています。
宅配ピザでも騒動
混乱は物流業界にとどまりません。先月24日のクリスマスイブには、宅配ピザの「ドミノ・ピザ」でも、ある騒動が起きました。この会社では、持ち帰りでピザを2枚買うと、安い方の1枚を無料にするというサービスを打ち出していますが、これを目当てに大勢の客が殺到したのです。
ネットには「18時30分受け取り予約で並んでいたけど、22時になっても出来上がらず」、「客の怒号飛び交うドミノ・ピザ」、「取りに来る客多すぎて110番が10件以上入ってると警察来てる」といったコメントが数多く投稿されました。
各地で注文に対応しきれなくなる店舗が続出したとみられ、ドミノ・ピザはホームページやフェイスブックなどで「想定を大幅に上回るご注文をいただき、多くのお客様に配達遅延や店頭受け渡し遅延でご迷惑をお掛けいたしました」とおわびしました。
ネットには「18時30分受け取り予約で並んでいたけど、22時になっても出来上がらず」、「客の怒号飛び交うドミノ・ピザ」、「取りに来る客多すぎて110番が10件以上入ってると警察来てる」といったコメントが数多く投稿されました。
各地で注文に対応しきれなくなる店舗が続出したとみられ、ドミノ・ピザはホームページやフェイスブックなどで「想定を大幅に上回るご注文をいただき、多くのお客様に配達遅延や店頭受け渡し遅延でご迷惑をお掛けいたしました」とおわびしました。
“行き過ぎ”との指摘が
これらの騒動をめぐり、ネット上では「過剰サービス」に陥っているのではないかという指摘が相次いでいます。
「佐川急便といいドミノピザといい、『できる限度』を超えてサービスを拡大した結果で、客は不満しか残らず労働者は潰れ、会社は評価を下げる。いいとこなし」という投稿は、5700回余りリツイート(引用)されました。ほかにも、「もはや、一企業の問題じゃない。日本全土が過剰サービス文化すぎる。何でも24時間サービスだし、365日やってるし」とか、「コンビニや通販の過剰サービスの影響で、労働者にかなりの負担を強いるサービスも簡単に行えると思い込んでいる人が増えたね」などといった声が上がっています。
先月には、佐川急便の配達員が、配達先が不在だった荷物を車に戻す途中で地面にたたきつける様子が映った動画がネットに投稿され、会社側が謝罪しました。この不祥事をめぐっても、ネット上では「完全にそのドライバーに非がある。でも、ドライバーのストレスが異常にたまる過剰サービスも問題あるよな」といったコメントが見られました。
「佐川急便といいドミノピザといい、『できる限度』を超えてサービスを拡大した結果で、客は不満しか残らず労働者は潰れ、会社は評価を下げる。いいとこなし」という投稿は、5700回余りリツイート(引用)されました。ほかにも、「もはや、一企業の問題じゃない。日本全土が過剰サービス文化すぎる。何でも24時間サービスだし、365日やってるし」とか、「コンビニや通販の過剰サービスの影響で、労働者にかなりの負担を強いるサービスも簡単に行えると思い込んでいる人が増えたね」などといった声が上がっています。
先月には、佐川急便の配達員が、配達先が不在だった荷物を車に戻す途中で地面にたたきつける様子が映った動画がネットに投稿され、会社側が謝罪しました。この不祥事をめぐっても、ネット上では「完全にそのドライバーに非がある。でも、ドライバーのストレスが異常にたまる過剰サービスも問題あるよな」といったコメントが見られました。
見直す動きも
行き過ぎたサービスは働く人にしわ寄せがいき、結果的に人手不足を助長しかねないため、一部の業界では見直しの動きも出ています。
このうち人手不足が深刻な外食業界では、ファミリーレストラン最大手の「すかいらーく」が先月、24時間営業をしている店舗のおよそ72%に当たる310店舗程度で営業時間を午前2時までにすることを明らかにしています。
また、日本郵便は、ことし(平成29年)から1月2日の年賀状の配達を取りやめ、元日に配達しきれない分は3日に回しました。
このほか、元日や2日の初売りが定着している百貨店業界でも、三越伊勢丹ホールディングスが去年以降、多くの店舗で初売り日を3日にしていて、今後は三が日を休みにすることも検討するとしています。
このうち人手不足が深刻な外食業界では、ファミリーレストラン最大手の「すかいらーく」が先月、24時間営業をしている店舗のおよそ72%に当たる310店舗程度で営業時間を午前2時までにすることを明らかにしています。
また、日本郵便は、ことし(平成29年)から1月2日の年賀状の配達を取りやめ、元日に配達しきれない分は3日に回しました。
このほか、元日や2日の初売りが定着している百貨店業界でも、三越伊勢丹ホールディングスが去年以降、多くの店舗で初売り日を3日にしていて、今後は三が日を休みにすることも検討するとしています。
どこまで必要なのか
ネットでは、便利なサービスを安易に打ち出す企業側の責任や、従業員のモラルの問題を指摘する意見があるのも事実です。ただ、「少しでも便利に」という消費者の飽くなき欲求が企業側をサービス競争に駆り立て、結果的に過重労働を生み出す一因になっているという側面も否めません。
どこまでが価格に見合った適切なサービスなのか。本当に必要なのか、それとも、あれば便利という程度なのか。企業経営者だけでなく、私たち消費者も真剣に考えるべき時期に来ているのではないでしょうか。
どこまでが価格に見合った適切なサービスなのか。本当に必要なのか、それとも、あれば便利という程度なのか。企業経営者だけでなく、私たち消費者も真剣に考えるべき時期に来ているのではないでしょうか。