所得税や相続税、贈与税といった税金をクレジットカード払いで納税できる『国税クレジットお支払サイト』が、本日2017年1月4日付で利用可能になりました。
今後、国税庁が用意したこのサイトを利用すれば、様々な国税をクレジットカードで支払うことが可能になるため、「税金をクレジットカードで払いたい!」と思っていた方は是非、活用してもらえればなと思います(先月時点の情報は下記を参照)。
国税クレジットお支払サイトについて:
ではこの国税クレジットお支払サイト、利用する上での注意点にはどのようなものがあるのでしょうか?今回は公式サイトがオープンしたことでわかってきた情報をまとめてみます。
カード決済手数料がかかる:
国税クレジットお支払サイトを利用する上での最大の注意点は、やはりクレジットカード払いを使うと別途手数料が必要になる点。
下記のようにだいたい1万円あたり76円+税の手数料が必要になるので、この決済手数料を負担したくない…という方は、従来通り、銀行振込や口座振替を利用した支払いをするほうが良いでしょう。
納付税額に応じた決済手数料がかかります(最初の1万円までは76円(消費税別)、以後1万円を超えるごとに76円(消費税別)が加算されます。)。
また、分割払い・リボ払いの場合は、別途各カード会社の定める手数料が発生する場合がありますので、ご利用の前にカード会社へお問い合わせください。
カード払いならポイントが貯まる:
反面、クレジットカード決済の良いところは、税金の支払いでもしっかりとポイントが貯まるということ。
例えばポイント還元率1.0%の楽天カードを利用して国税の支払いをすると、1万円あたり100円分のポイント獲得が可能になるわけですから、決済手数料よりもポイント獲得数が上回ることになります。
- 楽天カードで1万円ちょうどの納税:82円の手数料はかかるが別途100ポイント貰えるためお得
こんな感じで国税のクレジットカード払いは使い方次第。先日書いた記事でもお伝えしましたが、だいたい5万円以上の支払いであればクレジットカード払いを使ったほうが確実にお得になる場合が多いので、納税金額に応じて支払い方法は使わけてもらえればなと思います。
尚、クレジットカードによっては納税決済によるポイント付与数を抑えているカードもあります(例:ダイナースクラブカード)。
こういったカードで納税をしてしまうと決済手数料のほうが高くついてしまう可能性大なので、納税前にはほんとうにポイントが満額付与されるのか、自分が保有しているクレジットカード会社に確認をしてみてくださいね。
カード払いは都度対応:
次にクレジットカードを利用した法人税や所得税等の支払いは、都度対応です。
一度、設定をすればその後は自動的にクレジットカードで決済され続けるわけではないので、正直、手続きとしては面倒な部類に入りますね。
そのため、法人名義の銀行口座から定期的に税金を引き落としてほしい…といった要望がある場合には、最初からクレジットカード払いを使わないほうがおすすめ。むしろ払ったのか払っていないのかが不明瞭になるデメリットがあるなど、経理作業を煩雑にしてしまう分だけ面倒になってしまうかもしれません。ご注意ください。
払える税金はどれ?
国税クレジットお支払サイト経由で支払うことが出来る税金は下記のものになります。
- 申告所得税及び復興特別所得税
- 消費税及び地方消費税
- 法人税(連結納税を含む)
- 地方法人税(連結納税を含む)
- 相続税
- 贈与税
- 源泉所得税及び復興特別所得税(告知分のみ)
- 源泉所得税(告知分のみ)
- 申告所得税
- 復興特別法人税(連結納税を含む)
- 消費税
- 酒税
- たばこ税
- たばこ税及びたばこ特別税
- 石油税
- 石油石炭税
- 電源開発促進税
- 揮発油税及び地方道路税
- 揮発油税及び地方揮発油税
- 石油ガス税
- 航空機燃料税
- 登録免許税(告知分のみ)
- 自動車重量税(告知分のみ)
- 印紙税
これだけの税目が支払えるのは有り難い限り。
まぁ私のような個人事業主が関係しているものはそこまで多くありませんが、企業経営者の方にとってはカード払いが出来るというだけで助かる…という方も多いことでしょう。是非、活用ください。
使えるクレジットカードはどれ?:
国税の支払いに使えるクレジットカードは下記のものです。
- VISA
- MasterCard
- JCB
- アメリカン・エキスプレス
- ダイナースクラブ
これらのマークがクレジットカードの表面に表示されているものであれば、基本的にはどのクレジットカードであっても支払い可能。例えば楽天カードの表面にJCBのマークがあれば利用可能ですし、エポスカードの表面にVISAのマークがあってもOKです。
そのため、日本で発行されているクレジットカードであればほぼほぼ、何でも支払いに使えると思って間違いありません。むしろこれらのマークが入っていないクレジットカードを探すほうが、2017年現在では難しいと言えますよ。
法人カードは使えるのかどうか:
法人向けのクレジットカードである法人カードを利用した納税は可能かどうか…というと、これは問題なく可能でしょう。
国税クレジットお支払サイトはクレジットカード納付を受け付けるサイトなので、敢えて法人カードのみを弾くことはありえません。株式会社や合同会社等を経営している経営者の方は、法人カードで支払いをすることで会計処理を楽にしてもらえればなと思います。
デビットカードやプリペイドカードは?:
みずほJCBデビット、SMBCデビット、au WALLETカード、ソフトバンクカード、LINE Payカードなどによる納税は可能かどうか…については現時点ではわかりません(こちらより引用)。
デビッドカードやプリペイドカードを利用することはできますか。(平成29年1月4日掲載)
(答)ご利用できるかは、カード裏面に記載されているカード会社へお問い合わせください。
ただ継続的なクレジットカード納付であればともかく、都度都度、決済をかける今回の国税クレジットお支払サイトでは、問題なくそれらのデビットカードやプリペイドカードでも支払いができる可能性は高そうな感じですね。
私も実際に納付書が届いたら、LINE Payカードを利用して支払いをしてみたいと思うので、また使えるかどうかがわかったら記事にさせてもらおうと思います。
以上、所得税や相続税をクレジットカード払いで納税できる、国税クレジットカードお支払サイトが本日より利用可能に!税金をカードで払いたいなら…という話題でした。また情報が分かり次第、この記事に追記をしていきたいと思います。
参考リンク:
税金をクレジットカードで支払うなら、下記記事で紹介しているポイントが貯まりやすいカードで支払うのがおすすめ。ポイント還元率が低いカードの場合だと、どんな風に納税をしても決済手数料の負担だけで赤字になってしまいますよ。