一色涼
2017年1月4日05時01分
激しいダンスミュージックが響く中、宙に泡が舞う。触れてもやがて消える泡。みな手を伸ばし、歓声をあげ、騒ぐ。
同志社大3年の間瀬清香さん(22)は、初めての光景に少し戸惑っていた。
昨年8月、東京都渋谷区のクラブであった「泡パーティー(泡パ)」。フロアに機械から泡が放出され、泡まみれになりながら踊る。「パリピ」御用達の海外発祥イベントだ。
午前4時半。泡を目で追っていると、同世代の男の子と視線があった。会うのは2度目で、どんな子かよく知らない。駆け寄ってくると、腕いっぱいに泡を抱え、頭からかけてきた。思わず「もう、やめてよー」と泡をかけかえした。
「服はぬれるし、化粧はぐちゃぐちゃ。でも、なぜかまた、行きたくなる」
泡をかけ合った男の子は、何度かイベントで会ううちに、海外支援のボランティア活動に熱心な学生だと知った。イベントの収益をラオスの小中学校建設に寄付する学生団体のメンバーだという。
「おしゃれで気にいらない」印象だったが、人は見かけで判断できないと知った。
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