実際にイラストを描く工程をお見せしながら、Procreateの使い方と役立つテクニックをご紹介します。今回は線画を元にレイヤーを活用して作業を進めます。
レイヤーの使い方がわからないという方もぜひご覧ください。
キャンバスサイズとレイヤー数の関係
まずイラストを描くためのキャンバスを用意します。
右上にある「+」から追加します。よく使われるキャンバスサイズで比べた最大レイヤー数は以下のようになります。(iPad Pro 9.7の場合)
- スクリーンサイズ 2,048×1,536px → 最大レイヤー数75枚
- スクエア 2,048×2,048px → 最大レイヤー数44枚
- A4 3,508×2,480px → 最大レイヤー数19枚
レイヤーを多用する塗り方をするなら、初めはスクリーンサイズ(2,048×1,536px)での作成をおすすめします。スクリーンサイズならよほどのことがない限り最大レイヤー数で困ることはないはずです。
1、「下書き」鉛筆ブラシでラフスケッチする
初めに鉛筆ブラシを使って下書きします。
使用するのは初めから登録されているブラシの「シャーペン」です。鉛筆ブラシはいくつか用意されていますが、下書きならシャーペンがクセがなくて扱いやすいと思います。
2、「ペン入れ」レイヤーを追加して主線を描く
ペン入れを行うために以下の手順で新規レイヤーを用意します。
- 下書きしたレイヤーの「N」をタップ
- 不透明度スライダーを20%程度に調整
- 「+」をタップして1つ上に新規レイヤーを追加
ペン入れ用に追加したレイヤーに黒1色でペン入れを行います。長い線を描くときには縮小して、細かい箇所を描くときには拡大して描くようにしています。
ブラシ設定のストリームライン(手ぶれ補正)を調整して、好みの線が出るようにしましょう。ここではストリームライン50.0%で描いています。
今回はカスタマイズした「ペン入れ用ブラシ」を使用しています。
- ペン入れ用ブラシ(ダウンロードリンク)※後日追加
ペン入れが完了したら下書きを削除して(ファイルを複製してバックアップを作っておく)、色塗りを始めます。
3、「下塗り」塗り潰し機能を使って配色
主線レイヤーの下に色ぬり用のレイヤーを追加します。ここでは肌や服などパーツごとに別々のレイヤーを作って塗ります。
- 主線レイヤーをタップして「基準」を選択
- 下にレイヤーを追加(パーツごとに加える)
- ColorDropで塗り潰していく
ただし塗り潰し機能を使っても完璧にきれいには塗れないので、隙間は適当なブラシでコツコツと塗り潰します。このとき背景を区別しやすい色にしておくと見分けやすくなります。
下塗りを終えたら全体の配色を考えて色を調整します。
次はこの上に塗り重ねていきます。
4、「陰影をつける」選択機能を活用する
続けて陰影の色を加えていきます。
- 下塗りしたレイヤーをタップして「選択」を選択
- 1つ上に陰影用のレイヤーを追加
- 陰影用のレイヤーに影の色を塗る
選択している間は、マスクされている箇所が斜線で表示されるのではみ出さずに塗ることができます。
↓次のページでは塗り重ねのテクニックを紹介。