黄色い薔薇 (ib 二次創作 end2より)
〜ib あらすじ〜
両親と共に美術館を訪れた少女イヴは、何かに名前を呼ばれ奇妙な世界に迷い込む。
彼女はそこで青年ギャリー、少女メアリーと出会い、二人と共に脱出を目指す。
しかし、メアリーは人間ではなく、美術館の外に出ようとする絵画だった。
二人を裏切り、ギャリーを殺すメアリー。
ギャリーは絵画になってしまい、メアリーは本物の人間になり美術館を出る。
イヴが世界から脱出した後、メアリーはイヴの妹になっていた。
イヴは向こう側の世界であったことを何一つ思い出せないまま、メアリーや両親と共に過ごす…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あるところに、1人の小さな女の子がいました。
女の子は、お外にでることができませんでした。
女の子はいつも、お外にでることを夢みていました。
そんな女の子のお家に、2人のお客さんが来ました。
2人はお外から来たようでした。
女の子は2人と仲良くなりました。
女の子は分かっていました。
いつか2人は帰ってしまう。
ならば私がその2人の内の1人になろう。
女の子はそう決意しました。
女の子は2人を騙し、2人の内の1人を自分の代わりに閉じ込めました。
そして、もう1人を追ってお外に出て行ってしまいました。
閉じ込められた人は皆に忘れられ、お外に帰ったもう1人は女の子のお家であったことをすべて忘れてしまいました。
女の子は、お外に住み始めました。
それから少し経った頃…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ただいま〜!イヴ〜!
あら、おかえり、メアリー。
丁度よかった、今お茶を淹れたところなの。
いる?
うん!
ねえ聞いてきいて!
さっきね、あのアルが私をディナーに誘ってきたんだよ!
あのアルが!
まあ。
メアリーは随分男の子に好かれるものね。
なら今日の夕御飯はアル君の家?
ううん。
本当は行きたかったんだけど…
折角お父様が帰ってきてるから。
ふふふ。
お父様は明日と明後日もいるのに。
メアリーはいつまで経っても優しいね。
それで、今日はどこに行ってきたんだっけ?
マリーおば様達のところ!
おば様はいつもとっても素敵なの。
今日も私の香水を一緒に選んでくれて…
そうだ!
またイヴの好きなマカロン、お土産にもらってきたよ!
そう、ありがとう。
なら、一緒にいただく?
えへへっ。
私ピンク色がいい!
じゃあ、私はこれ。
そういえば、この間描いていた絵、どのくらい進んだ?
実はね、完成したんだ!
今回のは超大作、私の最高傑作なんだよ!
へえ。
最近部屋に篭って描き続けてたものね。
お疲れ様。
あ、私も観てもいい?
うーん、まだ見せれないの。
まだ…。
そっか。
じゃあ、いつか部屋に呼んでくれる時を楽しみにしてるね。
ねえねえ。イヴは明日何か用事ある?
特に無いけれど…
どうして?
私、イヴと美術館に行きたい!
え?連れてってくれるの?
ありがとう。
ふふ、明日はイヴの誕生日でしょ?
イヴは本当にあそこが好きだもんね!
メアリー……
やっぱりそう、なのかな……
また見れてよかったね、ゲルテナ展。
前よりは小規模らしいけど。
ふふ。
連れてきてくれてありがとう、メアリー。
あなたが言わなかったら、私知らないままだった。
イヴは何度これをみても飽きないね。
ええ。
何故かしらね、この作品を見ているととても悲しい気持ちになるの。
……。
そっか。
?
いいの。
今はもう、イヴの気持ちが分かるから。
あ、イヴ!
こんな時間に呼んでごめんね?
気にしないで。
偶々寝つけなかったの。
それで、どうしたの?
……絵を、みせたくて。
ふふ。
いつ入っても、メアリーの部屋は女の子らしいね。
そうかなぁ。
それで、これがその絵なんだけど…
………凄い。
これ、メアリーが?
…。
…。
話があるの…
長くなるんだけど…
この絵をみて、何か思いださない?
ふふふ。
イヴ…。
メアリー、いつの間にか変わったね。
!
此方に来たばかりの頃、いえ、美術館にいた頃から、あなたは我儘で自分勝手だった。
やっぱり…!
あなた、ずっと知ってて!
でも……
もうそれができなくなったんでしょう。
それはきっと、とても素敵なこと。
沢山の人に出会って、私以外の大切な人も出来た。
あなたはもう、あの人の上に生きることも、私に嘘をつき続けることもできないんでしょう?
っ‼︎
イヴッ!
もう、泣き虫なんだから。
泣かないの。
…言ってくれて、ありがとう。
分かってる。
引き止めたら駄目だってこと。
これは、薔薇?
うん。
_________それを、燃やして。
そしたら、私は。
…寂しく、なるわね。
ごめんね。こんなことさせて。
いいのよ。
安心して帰って。
うん。
さようなら、お姉ちゃん。
いつ見ても綺麗な絵。
黄、青、赤。
ずっとどんな風に伝えるか考えていてくれたんだよね。
色とりどりの焼き菓子。
甘い匂いに誘われてきちゃった。
いつもはあなたがここで買ってきてくれていたんだ。
美術館。
私が何度も行った…
あの子は文句を言いながらも待っていてくれたっけ。
寂しいけれど、これはあなたが望んだことだから。
「愛してるよ、メアリー」
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