トランプ氏が大統領特別顧問に起用したカール・アイカーン氏(ロイター)【拡大】
米中間をめぐっては、トランプ氏が12月2日、台湾の蔡英文総統と電話会談を行ったことが判明。米国の大統領や次期大統領と台湾のやりとりが公になったのは米台断交後初めてで、衝撃を受けた中国外務省はトランプ氏側に抗議。王毅外相も「米政府が長年堅持してきた『一つの中国』の政策を変えることはできない」と不快感を示した。
ただ、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、ロス氏は、中国からの輸入品に45%の高関税を課すというトランプ氏の選挙中の脅しは「交渉戦術」に過ぎず、誤解されているとの認識も示している。
しかし、ロス氏の言う通り交渉戦術だったとして、それはそれでトランプ政権が中国側を揺さぶっていると映る。FTも「トランプ氏の保護主義と大衆迎合主義は、遅かれ早かれ米中通商関係にダメージを与える」と気をもむ中国識者のコメントを紹介している。(柿内公輔)