トルコ銃乱射事件 容疑者はキルギスから来た男か

トルコ銃乱射事件 容疑者はキルギスから来た男か
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トルコのイスタンブールでナイトクラブに男が押し入って銃を乱射し、39人が死亡した事件で、地元の主要なメディアは治安当局の話として、逃走している容疑者は、去年11月に中央アジアのキルギスからトルコに来た男だと一斉に伝えました。
トルコ最大の都市、イスタンブール中心部で1日、ナイトクラブに突然男が押し入って銃を乱射し、これまでに外国人を含む39人が死亡、およそ70人がけがをしました。

この事件について、トルコの主要なメディアは3日、治安当局の話として、逃走中の容疑者は去年11月20日、飛行機でキルギスから妻と2人の子どもとともにイスタンブールに来たと一斉に伝えました。

男はその後、首都アンカラを経てトルコ中部のコンヤでアパート借りて滞在したあと、先月29日に陸路で再びイスタンブールに入ったとしています。

この事件をめぐっては、過激派組織IS=イスラミックステートが、インターネット上にみずからの戦闘員が襲撃を行ったと主張する声明を出しています。

各メディアによりますと、治安当局は、これまでに10人余りを拘束し、その中には男の妻も含まれていますが、「襲撃についてはテレビで知った。ISを支持しているかは知らない」と話しているということです。

治安当局は男が現場のナイトクラブへ向かう際に、タクシーに乗り込んだと見られるイスタンブールの移民が多く住む地区を中心に捜索を行い、男の行方を捜しています。

トルコはシリアへの渡航拠点

ロシアの治安当局によりますと、旧ソビエトのロシアや中央アジア諸国から、合わせて数千人がシリアへ渡って、過激派組織IS=イスラミックステートなどに加わっていて、トルコはシリアへ渡航する拠点となっています。

トルコにはチェチェン人などロシアのイスラム系少数民族と中央アジア諸国のそれぞれの反政府勢力が本国から逃れて滞在していて、その一部がISなどの過激派組織を支援していると見られています。

去年6月にトルコのイスタンブールにある国際空港で起きたテロ事件では、捜査結果に関する当局の発表はありませんが、ロシア南部と中央アジアの出身者が関与したと伝えられています。