チリの世界遺産の港町で大規模な山火事

チリの世界遺産の港町で大規模な山火事
歴史的な町並みがユネスコの世界遺産に登録されている、南米チリの港町、バルパライソで2日、大規模な山火事が発生し、これまでに19人がけがをしたほか、住宅少なくとも100棟が焼け、現地の当局は消火活動を急いでいます。
南米チリ中部の港町、バルパライソで、2日午後、大規模な山火事が発生し、強い風の影響で火の勢いが増し、近くの丘の斜面に建つ住宅に次々と燃え広がりました。現地からの映像によりますと、市民らが煙で覆われた通りを家族とともに避難したり、住宅からテレビや冷蔵庫などを運び出したりしていました。

地元の当局によりますと、これまでに煙を吸うなどして19人がけがをしたほか、森林50ヘクタールと住宅少なくとも100棟が焼けたということです。火事は、現地時間の3日になっても鎮火していないということで、現地の当局は数百人の消防隊員を動員し、ヘリコプターなども使って消火を急いでいます。

バルパライソは19世紀に海上貿易の拠点として栄え、歴史的な町並みがユネスコの世界遺産に登録されていますが、今のところ、世界遺産に登録されている地区への被害はないということです。

バルパライソでは3年前にも大規模な火災で15人が死亡し、500人以上がけがをしたほか、おととしにも大規模な火災が発生し、1人が死亡し、30人以上がけがをしました。