さて、消費税政局の陰に隠れて目立ちませんが、野田内閣は昨日、東京都による沖縄・尖閣諸島購入計画を批判した丹羽宇一郎駐中国大使について、「召還、処分等の措置をとることは考えていない」と免責する答弁書を閣議決定しました。
一方で、丹羽氏の発言を「政府の立場を表明したものではなく、不適切であった」としているのに、処分はしないと明言しているのですから矛盾していますね。外交筋は「大使の公の発言が個人的見解などということはありえない」と明確に述べていますが、野田内閣としてはなあなあで済ませたいようです。
まあ、丹羽氏の中国大使起用は、岡田克也副総理が「政治主導」で進めた話でもあり、丹羽氏は「岡田銘柄」(民主党中堅議員)ということもあるでしょう。ここで丹羽氏を処分したり更迭したりしたら、岡田氏に恥をかかせることになるという、国民にとってはどうでもいい計算も働いたことだと思います。
丹羽氏の出身母体は「中国最強商社」を自任する伊藤忠商事ですが、「伊藤忠は中国で仕入れた食料をイオンにおろしている」(外務省筋)という関係もあるのかもしれません。まあ、いずれにしろ、民主党政権の対中姿勢を如実に表している話ではあります。
で、今回は、雑誌「WiLL」7月号に載っていた作家の深田祐介氏の記事から、丹羽にまつわる部分を引用して紹介しようと思います。思わず目を疑うようなエピソードです。こういう人を中国大使にしようと考えた岡田氏の見識を改めて疑いますが、もともと彼らに見識など求める方が無理かもしれません。
《私(※深田氏)は改めて、現役中国大使、丹羽宇一郎氏に取材面談したときの驚愕と憤激を想い起こした。
当時、丹羽現中国大使は日本の一流商社、伊藤忠商事の役員であったが、中国熱に浮かされ、ほとんど発狂に近い陶酔状態にあった。丹羽氏は私に向かい、「将来は大中華圏の時代が到来します」と言い切ったのだ。
「すると日本の立場はどうなりますか」と私は反問した。「日本は中国の属国として生きていけばいいのです」。丹羽氏は自信に満ちてそう明言したのだ。瞬間、私は耳を疑い、「この人は痴呆症の段階に入っているのではないか」と思った。
「日本は中国の属国にならなくちゃならないんですか」と私が聞き返すと、「それが日本が幸福かつ安全に生きる道です」と繰り返したのである。
こういう痴呆症的人物、つまりは「売国奴」を中国大使に送りこむ日本側の感覚もまた痴呆的で、発狂状態を物語っていると言ってよい。》
……深田氏ではありませんが、この丹羽氏の発言は常軌を逸しているというか、まともではありません。民主党政権は、こんな人を中国大使に据えることでどんな国益の増進が図れると考えていたのでしょうか。まさか本当に属国への道を突き進もうと思っていたわけではないでしょうが。
丹羽氏に関しては、WiLL編集長の花田紀凱氏もきょう付の夕刊フジコラムで、昨年3月に北京の日本大使館で面会した際のやりとりをこう記しています。これまたひどいものです。
《丹羽大使、その時もどんでもないことばかり口走っていた。
南京大虐殺について。
「死者の数は30万人だか20万人だか10万人だかそれはわからない。争えば両国にとって損」
台湾について。
「台湾独立なんてとんでもない。絶対にあり得ません」
尖閣漁船衝突事件。
「マッサージに行っても、中国の庶民は尖閣のセの字も言わない。関心もってませんよ」
ODAについて。
「どんどん削ってるけど、たいした額じゃないんだから、続けるべきです」》
……聞くところによると、丹羽氏は個人的にはけっこうお金に細かいらしく、就任直後には本来、大使が個人で負担することになっている公邸料理人の供与などについても、「なんとか公費でもてないか」と随分ごねたという話も漏れ伝わっています。
この丹羽氏の評判の悪さに、岡田氏も周囲に「政権交代のコストだ」と漏らしたそうです。そんなに無邪気に、ア・プリオリに政権交代を無条件に善にして義だと肯定されてもこっちが困りますね。民主党の人たちの根拠不明の自信、何があろうと微動だにしない絶対的な自己肯定にはいつも困惑させられます。
コメント
コメント一覧
これについてはいろいろと思うところが…
ですがそれこそ、ここではやめておきます。
何せメチャクチャ。
丹羽の発言が本当なら、もう漫画チックなレベルで判り易く極端な「お花畑」タイプの売国奴ですな。大使として最悪の人物をよくぞ選んだと逆に感心しそうになるレヴェル。この発言は広めましょう。
恥を知らないだけかと思っていました、不覚でした。
選挙制度改革もガイコツ仙人やる気なしだ。
連用制で民主党、公明党談合だ。
衆院は中選挙区
参院は比例代表制
が妥当だ。
、、、丹羽ひとりの問題ではないのでは?少なくとも伊藤忠の総意?
また、丹羽の尖閣発言に関しての北京駐在邦人の感想。
『 北京のランダム・ウォーカー
日中国交正常化40周年に水を差す石原発言は許せない!? ~初の民間出身註中大使、丹羽宇一郎氏の2年間 』
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/32799
、、、失礼ながら、この筆者の記事については、個人的にはいずれもいい印象を受けたことがないので、この記事についてもどこまで事実を伝えているのかもわかりませんが、関連してご参考までということで。
、、、単なる欲ボケだけではなく、中国側の心理工作戦の結果なのでしょうか?
守銭奴は必ず、売国奴になる。
さて、民主党なる政党を騙る詐欺師犯罪者集団の目的は
主権委譲である。
これが、党是である。
党是が無いのはない、書けないのだ。
この目的のために時間を稼ぐ必要があるのだ。
目先の政局、増税問題などで国民の目を欺いている。
マスコミはそれに協力している。
中国が日本を属国にしようとしているのは事実だ。
(ちなみに、加藤、谷垣自民党も中国の犬である)
既に様々な手を打っている。
その最大のものは日米安保の無効化である。
(鳩山は良い仕事をした)
こいつらの時間稼ぎに協力するものは全て国賊である。
野党としての自覚があるか、もしくは国民の生命財産を守る立場を表明する者としての矜恃があるか、ということ。
どちらもないなら、即刻、永田町を去っていただきたいね。
ほんとうに迷惑でものの役に立たない腹立たしい人々だよ。
なるほど。1年前の英紙FTは「イオンは中国における店舗を今後10年で37店舗から2,000店に拡大する計画」と伝えていますね。イオン、伊藤忠の双方にとって丹羽が最適の人物なわけです。どこまで腐った党と連中なのか、吐き気がします。
頭の回路が狂っているのです。本人はこのことに気づかないレベルの症状、勿論、国家としてこれを放置しておくのは重大問題です。
深田祐介氏がインタビューした伊藤忠商事の役員というのは、丹羽氏ではなく、藤野文晤氏のことだと思います。藤野文晤氏は、大阪外大中国語科卒で、伊藤忠商事入社直後から一貫して中国貿易に携わり、中国総代表なども歴任しています。この藤野氏は以前、深田祐介氏との対談で「将来は大中華圏の時代が到来します」、「日本は中国の属国として生きていけばいい」という発言をしています。
まあ丹羽氏の中国観も藤野氏と変わりないかもしれませんが、深田祐介氏はインタビューした相手を誤解していると思います。
これが今日の日本政府の実態!! 日本国民はこいつらの姿を目に焼き付けておくべきである。
それにしても、、、こんな極悪政府を引きずり降ろさない谷垣は醜い。 うす汚い裏取引・猿芝居は止めろ、国民の為になれよ、谷垣。 --まあ、無理か、、。
煬帝「蛮夷(ばんい)の書、無礼なる者有り、復たもって聞する勿れ。
小野妹子は返書を処分したようですね。
支那の政権が蒋介石だったら、民主党も態度が違うのでしょう。
共産党だからの態度ですよね。
本当に占領された日本が大好きな勢力なのですね。
占領憲法大好きで、占領憲法を利用して、勢力を維持している。
この勢力はまだまだ、多数を占めていますね。
中国の日本大使館の庭師の方が日本国民にとって,宜しいんのだ
しかし,この問題をほったらかして
消費税に関心を向けてる自民党さん感心 奸臣 甘心 寒心
下々の国民三年前のアレルギィー残ってるの.
お忘れかまだまだありますよ。組織票お固めもうすみましたか。
> 《丹羽大使、その時もどんでもないことばかり口走っていた...
瀬島龍三氏が伊藤忠の中国進出に多大なる功績を有している事は周知の事実ですが、彼が会長やってた頃その薫陶を受けている筈の丹羽氏がなんでまあこうも愚かな発想を公言するんだか...特にODAの継続云々なんて、大使と言う公的立場を有する元商社役員が言及するだけで問題視すべき事項ですからね。
利益誘導以前に商社マンとしての尊厳-伊藤忠社長就任当時、やたらと法令順守に言及していた記憶が有ります-は何処へ行ったのですかね? いくら中共という汚職天国の人治国家で商売をやるといっても、ケツの穴まで見せては乗じられるだけじゃないかと...
帳簿上の利益は上がっても、債権を回収できなきゃ何もならない。一体この人の中共に対する与信管理はどうなっているのでしょうね? 嘗て伊藤忠グループの末端にぶら下がってた私としては、新人教育のイロハの"イ"として与信管理の重要性を学んだ事もあり、同大使の売国的発言には複雑な感情を抱かざるを得ません。 まあ、こういう意識でなければでかい商いは出来ないと言えばそれ迄の話でもあります。
日本を壊す手立ては万全ですね。
トホホ、日本はまともな国にいつ戻れることやら
→岡田一家→岡田克也ですか
非常に判りやすいいい記事ですね。
そういえばイオンのプライベートブランド
「トップバリュ」には「生産地表示がない」って
2ちゃんねる等のネットでは有名な話になっています。
貴重な情報有難うございます。
「日本は中国の属国として生きていけばいい」
これは丹羽氏だけの発言ではなく、民主党の方針ではないでしょうか?
丹羽氏の中国大使任命に始まって、尖閣事件での船長釈放等、
最近の中国スパイ事件、そし丹羽発言での不問閣議決定がそれを証明している。
日本の学者や官僚の中でも同様の意見を公にしている人がいるらしい。
こういう輩は国家に守られ裕福な生活をしていながら、国家の恩恵を認識せず、
グローバルという妄想を信奉しているルーピー鳩山の様な奴らだ。
こういう輩が政権を運営しているということが本当に恐ろしい。
一刻も早い政権の奪還に向け、野党の国会議員の奮起を望む。
自民党の執行部は増税で合意をし、何を考えているのか?
増税に反対すれば、解散に追い込めたはずなのに。