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出会い見つけて 長野に「保護猫ハウス」、来月にも開設

長野市南県町で「保護猫ハウス」開設の準備を進める桜井正晴さん長野市南県町で「保護猫ハウス」開設の準備を進める桜井正晴さん
 長野市を拠点に飼い主がいない猫の保護活動をしているNPO法人「信州猫日和」が来年1月中にも、同市南県町のビル内に「保護猫ハウス」を開設する。保健所やボランティアなどに保護された猫を集め、訪れた人が触れ合える場所として運営。来場者からの寄付で餌代を賄いつつ、新たな飼い主との出会いの場にする考えだ。インターネットを通じて不特定多数から資金を募る「クラウドファンディング」を活用し、今月25日まで開設費用の一部を募っている。

 同法人は、ボランティアで野良猫の保護、譲渡に取り組んできた桜井志津枝さん(40)=長野市=を中心に結成。桜井さんは保護した猫に去勢・避妊手術をして譲渡していたが、保護依頼が増える中で個人のボランティアには限界があると感じ、団体を立ち上げて活動の幅を広げることにした。7月に賛同する有志10人余で同法人を発足させ、ハウス開設を準備してきた。

 ハウスはメンバーが資金を出し、南県町の空きビルを借りて改装中。1階は飼育用品や猫にちなんだ雑貨を販売する店舗とし、2階と3階を保護した猫と触れ合える部屋にする計画だ。

 当初は、既に保護されている約20匹を集める予定。猫と触れ合いに来た人から寄付を募り、「猫と一緒の生活を疑似体験できる」(桜井さん)ようにする。猫が自由に過ごす様子を見てもらい、相性の合う猫の引き取り希望を受け付けるという。

 改装の途中で消防設備を更新する必要があることが分かり、資金が不足する見通しとなったため、今月9日からクラウドファンディングを開始。出資額は1口3千円からで、お礼に猫にちなんだグッズを贈る。目標額を50万円と設定し、16日までに11万円余が集まった。

 桜井さんの夫でメンバーの正晴さん(44)は「保護した猫の譲渡先を見つけるためにも必要な場所になると思う」として、協力を呼び掛けている。問い合わせは同法人(電話070・2626・7894)へ。

(12月17日)

長野県のニュース(12月17日)