
TOEIC試験の勉強でも、一工夫すれば英会話が出来るようになります。
2017年始に「今年こそは英会話が出来るようになりたい!」と思う人も多いでしょう。けれど、これまでと同じ学習方法を続けているだけでは英会話は出来るようにはなりません。
日本の場合、学生の英語の試験は「1時間近くの時間をかけて、英文読解・英文法の問題を解く」というものが一般的です。そして、こういう試験対策をしていてはいつまで経っても英語を話せるようにはなりません。こういった学習法は「遅すぎ」て現実の英会話では使い物になりません。
英文読解・英文法の試験対策を頑張るだけじゃダメなんです。あと一手間を加えて、英語学習を「速く」行うようにすれば、英会話は出来るようになります。通常の学習手順に加えて、この記事で紹介している「速い英語学習法」を追加で行えば2017年には英会話が出来るようになります。
「速い」とは”2秒以内”に
速い学習法とはどういうものでしょうか。実際にやってみましょう。次に紹介する「日本語訳」から「英文」を2秒以内に再現して下さい。
【教材に載っている日本語訳文】彼はどのくらいの頻度で本社に行きますか。年に数回です。
【英文に忠実な日本語訳】どれくらいの頻度で 彼は行きますか その本社へ – 数回です 1年に⇒【英文】”How often does he go to the head office?
– Several times a year.”
この英文は日本の平均的な大学生が取り組むことが出来る教材に載っているものです(※TOEIC400点以上が対象)

このレベルの英文であれば、読むのは苦労しない人は多いでしょう。けれど、これを「2秒以内」で再現できた人は少ないのではないでしょうか。現実の英会話で話し相手がストレスを感じずに待ってくれるのがだいたい2秒くらいです。ですから少なくとも2秒以内で英文が口から出てこないと、英会話は成立しません。
2秒以内に再現するためには
では2秒以内に英文を出せるようになるためにはどうすれば良いのかというと「丸暗記」です。「何も見なくても英文が即座に口から出てくる」という段階まで学習をやりこめば良いです。
ぶっちゃけてしまうと、「英会話が出来る人」とは「何も見なくても数百の英文が即座に口から出てくる」のことです。
日本の英語教育では基本的に試験は「1時間近くの筆記試験を受ける」という時間制限が長い、「遅い」ものばかりです。そのため英会話能力は伸びません。この試験方式では主に伸びるのは「英文読解」の能力です。
そして仮定の話ですが、もし「2秒間の時間制限がある中で、英文を口頭で回答する」という瞬発力を求められる試験が新たに導入すれば、英会話が出来る人を激増させられます。
「2秒間の時間制限がある中で、英文を口頭で回答する」という試験方式は、導入するのは難しいと思われるかもしれませんが、少し工夫すれば、それほど手間を掛けずに導入することは出来ます。今の時代であれば、「格安オンライン英会話」や「音声認識付きのアプリ」がありますので、一昔前よりずっと廉価にこの試験方式を導入出来ると思います。

マンツーマンレッスンで英会話能力を測る口頭試験を導入出来れば理想的です。
2秒間で英語が口から出てくるための勉強手順
手順1.英文を精読する(品詞分解する)
日本人が従来行っている英語学習法です。毎朝最低30分。出来れば1時間は座学学習をしましょう。
手順2.英文の音読・リスニング学習による定着
通勤時間・家事の時間を活用して、1日最低2時間はリスニング学習と音読学習をしましょう。
リスニング学習はスマートフォンで行うのではなく、アプリやSNSで遊ぶことが出来ないウォークマンSシリーズがお勧めです。
※ここまでの学習法でTOEIC LR試験であれば、800点、900点に到達出来ます。

ウォークマンでのリスニング学習を行う際には、出来れば教材の英文を目で確認しながらリスニング学習をして下さい。
手順3.英会話が出来るようになるための、徹底反復学習。「2秒間で、日本語訳⇒英文」を再現する練習
この記事で紹介したように「2秒間で、日本語訳⇒英文」を再現する練習をしましょう。
「手順2.英文の音読・リスニング学習による定着」の中から、「自分が使ってみたい」と思った英文を選んで「2秒間英作文(≒瞬間英作文)」を行いましょう。
手順4.3ヶ月で200時間の勉強時間を行う
最低毎朝30分の座学(※通勤・通学前に行う)+2時間のリスニング学習を3ヶ月行いましょう。
朝の座学は1日1時間が望ましいですが、無理な場合は最低30分は行ってください。この学習を継続すれば1ヶ月で約75時間、3ヶ月で約225時間を勉強することが出来ます。
1つの目安としてまずは3ヶ月で200時間の英語学習を実施して下さい。
2017年こそは英語を話せるようになりたいという方は、まずは最初の3ヶ月、200時間の学習を頑張ってください。毎日3つの英文を使いこなせるようにしていけば、3ヶ月で最低でも100英文、頑張る人であれば200英文が口から瞬時に出てくるようになります。
そして100英文が口から瞬時に出てくるようになれば、最低限の英会話は出来るようになります。2017年に英会話が出来るようになりたい人はまずは「100英文が口から瞬時に出てくる」ようになることを目指して学習しましょう。
補足 「2秒間英作文」を行う場合はチャンク毎に行うのがお勧め
「2秒間英作文」を行う場合はチャンク毎に英文を分解するのがお勧めです。チャンクとは「塊(意味のかたまり)」ということを意味する言葉です。
例で取り上げた英文をスラッシュでチャンク毎に区切ってみましょう。また、チャング毎に区切った英文に対応した日本語も併記します。
【英文】”How often / does he go / to the head office? – Several times / a year.”
⇒【英文に忠実な日本語訳】どれくらいの頻度で 彼は行きますか その本社へ – 数回です 1年に
同じ方式でチャンク分けした英文を4つ以下に掲載します。英文はすでに紹介したTOEICテスト公式プラクティス リスニング編のものです。
※2017年に東京・新宿で始まる英語塾エングリットはこの「マンツーマンレッスンでチャンク毎に分けられた日本語訳を英文にどんどんと訳していく」という学習レッスン方式を採用しています。
【英文】”Is there a manual / for the new projector? – Sure, it’s in my briefcase.”
⇒【英文に忠実な日本語訳】そこに1つのマニュアルがありますか その新しいプロジェクターのための – もちろん、 それは私の書類カバンの中にあります
【英文】”Why don’t we have pizza / for dinner? – OK, that sounds good.”
⇒【英文に忠実な日本語訳】(提案)ピザを食べませんか 夕食用に – いいですよ、それはよく聞こえますね(=それはいいですね)
【英文】”May I leave the meeting early? – That’s fine.”
⇒【英文に忠実な日本語訳】私はその会議を去っても良いですか 早めに – それは大丈夫です
【英文】”Would you mind calling me back / as soon as possible? Thank you.”
⇒【英文に忠実な日本語訳】(丁寧)あなたは私に折り返し電話いただけますか できるだけ早く(熟語4単語)。よろしくお願いします(2単語)
補足 TOEIC LR試験以外の教材で学習する場合
この記事ではTOEIC LR試験の英文を使用しましたが、この学習法は別に他の教材でも可能です。
英語が出来る人はこの記事で紹介したような教材を、なんらかの形で、自分で作成しています。
以下にNHKのリトル・チャロで私が作英した英文を紹介します。
【使用した教材】リトル・チャロ 1 完全版 + (音源CD)リトル・チャロ完全版 1 NHKラジオストーリー・ブック(CD)
【英文】Where / were you supposed to go?
⇒【英文に忠実な日本語訳】どこに あなたは行くはずだったのですか?(熟語3単語)
【英文】Poor thing, you’ll never get back / to Japan.
⇒【英文に忠実な日本語訳】かわいそうに(熟語2単語)、(未来形)あなたは決して戻れない 日本に
【英文】There’s nothing / I can do / for you.
⇒【英文に忠実な日本語訳】そこに何もない 私が出来ること あなたのために
【英文】Charo was about to cry.
⇒【英文に忠実な日本語訳】Charoは今にも泣きそうだった。(熟語3単語)
リトル・チャロは軽めの日常会話が多いので、初心者の方にもお勧めです。