新年早々、囲碁界にビッグニュースが飛び込んできた。1月2日、謎の囲碁アカウント「Master」が、井山裕太六冠とみられる人物と対戦し撃破した。勝負の様子は囲碁サイト「野狐囲碁」で生配信され、世界中の4000人以上が見守った。
【謎の囲碁棋士「Master」】
対局が始まったのは2日20時前。ネット上では瞬く間に謎の怪物と日本最強が対戦しているとの情報が駆け巡り、視聴者数が急増。勝負も序盤から激しい戦いとなった。SNSでは日中韓のプロ棋士が実況し、トップ棋士の1人、古力九段(2003年~2008年の中国ランキング1位)が「井山六冠(白)が良い」とコメントした局面もあったが、次第にMaster(黒)が逆転。20時40分ごろに中押し勝ちとなった。
囲碁界では2016年3月、Google DeepMindが開発した囲碁ソフト「AlphaGo」がトップ棋士・李世ドル九段に勝利。AIが急速に台頭し、またそれを活用したとみられる“正体不明の超絶棋士”が年末に複数現れている。
・「God Moves」:11月29日に囲碁サイト「KGS」に登場。日本の最強囲碁ソフト「Deep Zen Go」と同じソフトを搭載した「Zen19L」に圧勝 ※初出時、趙治勲名誉名人と記していました。お詫びいたします
・「刑天」:12月28日に囲碁サイト「野狐囲碁」に登場。現世界1位、柯潔(かけつ)九段に勝ったり負けたり
・「Master」:12月30日に囲碁サイト「東洋囲碁」に登場。トップ棋士を次々と撃破
「God Moves」「刑天」「Master」――いずれもネット上でのみ活動し、世界のトップ棋士と互角以上の戦いを繰り広げている。囲碁棋士はネット上で非公式に対戦することで知られ、トップ棋士のアカウント名はファンに共有されている。今回対戦が行われた「野狐囲碁」は特にプロが多く、現世界1位の柯潔九段(アカウント名:潜伏)、世界3位の朴廷桓九段(アカウント名:maker)も在籍している。なお、井山六冠のアカウン名は「jpgo01」とされているが、3日時点では公式の確認は取れていない。
野狐囲碁のデータベースによると、Masterの所在地は韓国。1月1日夜に登場してから、中韓のプロ棋士らに破竹の11連勝を飾っている。戦歴は東洋囲碁を含めていまだ無敗であり、柯潔九段は「刑天は2016年3月のAlphaGoと同レベルで、Masterはそれより強い」と評している。1月3日までに勝てた場合は賞金10万元(約170万円)を出すとの情報も出ている。
なお、謎のアカウントがネットでトップ棋士を倒すという展開に、マンガ「ヒカルの碁」を連想するファンが多く、新浪で実施中のアンケートでは正体を「佐為(マンガのキャラ)」とする意見もでている。
●Masterの対戦相手(野狐囲碁1月1日~1月2日)
アカウント名:black2012 棋士名:李欽誠九段(中国)
アカウント名:星宿老仙 棋士名:古力九段(中国)
アカウント名:jingjing 棋士名:党毅飛四段(中国)
アカウント名:kuangren 棋士名:不明
アカウント名:INDIANA13 棋士名:辜梓豪九段(中国)
アカウント名:pyh 棋士名:朴永訓九段(韓国)
アカウント名:天? 棋士名:柁嘉熹九段(中国)
アカウント名:jpgo01 棋士名:井山裕太六冠(日本)
アカウント名:愿我能 棋士名:孟泰齢六段(中国)
アカウント名:airforce9 棋士名:金志錫九段(韓国)
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