いよいよ2017年。年の初めは、既存のデザインや新しいプロジェクトを見直し、最新のトレンドをフレームワークに組み込む方法について考える絶好の機会と言えます。
機能的なトレンドから配色、タイポグラフィーまで2017年は新しいアイデアと視覚的コンセプトの年になるでしょう。いくつかのデザイントレンドは、すでに利用され始めており、新年のスタートに向けてのデザインインスピレーションになるでしょう。では、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
コンテンツ目次
- 1. グラデーションの利用
- 2. 音声付き動画ビデオ
- 3. ビジュアル・リアリティー(VR)
- 4. ますますパララックスエフェクト
- 5. 超シンプルなホームページ
- 6. 新しいナビゲーションメニューの種類
- 7. より触れて楽しむデザイン
- 8. 淡いニュートラルカラーの配色パレット
- 9. ウェアラブル端末に影響されたウェブデザイン
- 10. カスタム・タイポグラフィー
2017年のWebデザインはどうなる?注目したいトレンド10個まとめ
01. グラデーションの利用
ここ数年あまり見かけなくなっていたグラデーションは、2017年に大きな復活を果たすでしょう。しかし、色のぼかし方テクニックは変わってきています。
以前グラデーションがトレンドになったときは、全体的に淡い配色のバリエーションが特長で、Apple の iOS アイコンがもっとも良い例でした。2017年版のグラデーションは、鮮やかで利用する色数も豊富に揃います。
もっとも一般的な使い方は、写真イメージの上に2色のグラデーションを重ねるテクニックで、見た目も素晴らしいものばかりです。見た目を変更したり、平凡な写真も魅力的にしたりするのに最適なオプションと言えるでしょう。またグラデーションカラーを背景に利用し、ユーザーの注目を集めることもできます。
02. 音声付き動画ビデオ
ユーザーは、YouTubeのショートフィルムから長編映画まで、自分の端末デバイスで動画を見ることにますます慣れてきています。Webサイトでは、フルスクリーンで動画ビデオを音声付きで再生することで、映画を見ているようなこの体験を真似することができます。(だからと言って自動再生を有効にする必要はありません。)
すべてのユーザーが好むわけではないので、音声のOn/Off を切り替えスイッチを利用するなど、このテクニックを採用するときは慎重に行いましょう。ユーザーが音声を体験の一部と捉えることができるよう、コンテンツは魅力的に仕上げる必要があります。(このトレンドは難しいかもしれませんが、適切な動画ビデオと音声コンテンツを組み合わせることで、美しく仕上げることができるでしょう。)
03. ビジュアル・リアリティー(VR)
2017年のデザイン要素のなかで、バーチャルリアリティはおそらくもっとも話題になりそうなトレンドです。市場で販売されているデバイスが増え、手頃な価格帯となれば、VRは より大きく飛躍するでしょう。ゲーム好きのユーザーはおそらくVRを最大限に活用するでしょうが、マーケティングやそのほかのアプリケーションにも確実につながっていくと予測できます。
VRを設計する準備を整える必要も出てくるでしょう。さらに、ヘッドセットを必要としないバーチャルリアリティー体験を作成する準備ができている必要もあります。これには、360度で撮影されたビデオを取り入れたウェブサイトや、3次元の立体的エフェクトを採用した、高度でインタラクティブな体験も含まれる見込みです。
04. ますますパララックスエフェクト
パララックススクロールは、2016年の大きなトレンドのひとつでもあり、このマウスをベースとした動きの使い方について、デザイナーはより考えるようになっています。より印象で美しいパララックスエフェクトを使ったこのトレンドは、引き続き利用されるでしょう。
下に移動するのではなく上に移動するパララックスエフェクトと、よりレイヤー状に重なったデザインを採用してみましょう。2017年のほとんどのデザイントレンドの鍵は、現実感のある雰囲気で、パララックスエフェクトも例外ではありません。画面スクリーン上の動きが増えるほど、より多くのユーザーに気に入られるでしょう。
05. 超シンプルなホームページ
ここしばらく人気となっている、情報量の多いホームページスタイルを取り除いたデザインが増えてくるでしょう。多くのデザイナーは、最初の画面に1つまたは2つほどのデザイン要素を加えたシンプルなデザインを選ぶようになってきています。
さらに SEO を心配しなくても、下方向にスクロールをするとたくさんの情報が表示されるケースが多く、ユーザーの習慣がどのようにWebデザイン全体を変化させているのかよく分かる、素晴らしい例と言えるでしょう。モバイル向けウェブサイトにおけるスクロールが増加したおかげで、デバイス端末に関係なく、ユーザーはウェブサイトをよりスクロールするようになるでしょう。これによってよりシンプルなヘッダーデザインを設計しやすくなり、スクロールすることでコンテンツをまとめて表示できるようになります。
このトレンドのポイントは、ユーザーがスクロール操作を行いやすいように、シンプルなデザインをより多く提供するようにしましょう。
06. 新しいナビゲーションメニューの種類
ナビゲーションメニューはデザインの上部に貼り付けておく必要はありません。ナビメニュー自体を隠したり、ポップアップで表示されるスタイルから、Webページの横や下に配置されたものまで、メニューを移動させるのがトレンドとなっていくでしょう。(どこにナビメニューが配置されているか分かりやすくした状態で。)
ナビゲーションメニューのスタイル変更を検討するときは、ユーザーパターンをじっくり考えると良いでしょう。ナビメニューは簡単に見つけることができるか?ユーザーは直感的に使い方を理解できるか?もしそうであれば問題ありません。そうでなければ、アイデアを再度検討してみましょう。
07. より触れて楽しむデザイン
Webデザインは、物理的で肉体的なものに根ざしています。マテリアルデザインにはじまり、より触れて楽しむデザイン要素の開発が行われています。このインターフェースを基本としたトレンドは、ビジュアル面にも拡大していくでしょう。
イラストではなく画像イメージを好んだり、ユーザーが手を伸ばして触れることができるようなデザイン要素など、デザイナーには現実的なリアリティーがますます定着しはじめています。よりナチュラルな雰囲気の画像イメージのように、自然や手作りの材料をベースに作成されていくでしょう。
08. 淡いニュートラルカラーの配色パレット
触れて楽しむデザインの原則は、カラーパレットにも影響するでしょう。ここ2年間ほど、Webデザインでは鮮やかでカラフルな配色をよく見かけていましたが、よりナチュラルで自然な色合いへと変化していきます。
より多くのみどり色やベージュなど控えめな色合いを採用してみましょう。配色カラーパレットは自然界から派生しており、大胆でネオン色のような鮮やかな色合いはあまり見かけません。
09. ウェアラブル端末に影響されたウェブデザイン
細部の小さなデザインは、他のすべてに影響してきます。モバイル・ファーストの考え方がすべてのウェブサイトの仕組みに影響を与えてきたように、ウェアラブル・ファーストの考え方は、アプリの設計にもっとも影響を与えるでしょう。(携帯端末や時計でアプリを動かしたいと思うはずです。)
この影響によって、一部のモバイルアプリの見た目や複雑さが変わっていく可能性があります。より大きく表示されるタイポグラフィーや、よりミニマルなスタイルが登場するかもしれません。多くのユーアーがウェアラブル端末を購入し、他の端末デバイスで利用されているインターフェースを望んでいるため、このデザイン方法はすぐにでも実現されていくでしょう。
10. カスタム・タイポグラフィー
巨大で大胆な文字は、いつの時代もデザインスタイルから外れず、どんどん良くなっていると言えるデザイントレンドのひとつです。Webフォントの数や互換性が増えたおかげで、より多くのデザイナーが新しくて面白い書体を利用する傾向が強くなっています。
デザインにおいてもプラスで、多くのページで使用されているサンセリフ書体に飽きたユーザーにとってもプラスとなるでしょう。ビンテージ書体からレトロな書体、そして完全にカスタマイズされたタイポグラフィーまで、デザイナーはよりクリエイティブな関心を演出するために、タイポグラフィーをうまく表現する方法を考える必要があるでしょう。
ただし、利用するクリエイティブな書体が可読可能かどうかを念頭に置いておきましょう。フォントを組み合わせたり、画像イメージと一緒に利用するときも、ユーザーに伝えたいメッセージが一目で理解できるようにすると良いでしょう。