WWEのNXT王者・中邑真輔(36)が本紙の独占インタビューで2017年への思いを激白した。日本プロレス界最高のカリスマは、16年1月に新日本プロレスを退団し、世界最大のプロレス団体へと舞台を移した。激動の1年を経て、新たな戦いに挑む中邑の胸中は――。
――激動の16年から17年を迎える
中邑:そうですね。1か月前が遠い昔に感じるくらいに刺激のあることが多々起きましたね。
――16年1月末に新日本を退団してWWEに移籍
中邑:いろいろ思うところあっての旅立ちでしたから。「やりきって」というか、より大きな目標のための旅立ち。自分の人生で最善の選択をしたと思ってます。
――NXTでデビューし9か月がたった
中邑:デビュー戦(4月、サミ・ゼイン戦)は印象に残ってますね。会場に立った瞬間から、全てのファンが後押ししてくれて。フィン・ベイラーとの試合(7月)も、彼がロウに行く前に特別な試合として組まれたし。ブルックリンでの試合(8月、サモア・ジョーとのNXT王座戦)も瞬間を刻めたと思う。会場がデカけりゃデカいほど、自分が持っているものが発揮しやすいと思ってますね。
――7月と12月に2度の凱旋試合も行った
中邑:世界中を旅するって部分では、日本を旅するのも悪くねえなって思いますね。そういう生活を心のどこかで望んでいたので。
――米国での生活は
中邑:慣れましたかね。(困るのは)ブラックの缶コーヒーが売ってないくらいですね。
――好物の芋焼酎が手に入らなかったり…
中邑:入りはするんだけど、税金かかっちゃって高いんすよ(笑い)。家族も来ましたし。どこでも暮らせるように子供も教育してきましたしね。(幼少期から)マイケル・ジャクソンを聞かせ、世界中どこへでも(海外旅行で)連れて…。
――お子様は何と
中邑:え? 早く日本に帰りたいって(笑い)。
――それ友達に会いたいだけでしょう
中邑:日本のオモチャが恋しいって。だから買いに行ってあげなきゃいけないんですよ。文房具がね、日本はすごいんですよ。米国の小学生が持ってる鉛筆とかすごく悲しくなりますよ。すぐ折れるし(笑い)。
――17年は飛躍が期待される
中邑:また自分の環境もガラッと変わるんじゃないかと思ってますから。例えばWWEに上がったりだとか。できることなら一番いいタイミングでってのはありますね。一番インパクトを残せるように。
――日本のファンも心待ちにしている
中邑:実力的には準備はできてるというか「いつでも」とは思うんですけど…。まあファンベースをつくるという意味では、NXTは最適な場所だと思いますよ。
――ベイラーやAJスタイルズの存在も刺激になるのでは
中邑:AJも、ものすごく対応能力が高い選手だから。うらやましくもあり、頼もしくもあり、発奮材料にもなるし。
――振り返れば16年はAJ戦(1・4東京ドーム)から始まっている
中邑:遠い昔だと思いますよ。でもあの試合は非常に評価が高いようで、米国のファンからも「あの試合は最高だ」と言われますよ。
――WWEでも見たいという声が
中邑:ありますね。個人的には他のヤツともやりたいんだけど(笑い)。
――中邑選手だけでなくクルーザー級でも多くの日本人選手がWWEに参戦した
中邑:日本人の選手からすると選択肢が増えたっていう部分はある。昔は1人しか採用されないというような感じはありましたけど、今は「いい選手なら(何人でも)」ってところなんじゃないですか? 世界の選手に遜色のない個性だとかってのがあれば、やりやすいんじゃないかな。
――プライベートな目標は
中邑:個人的な目標は…キャンピングトレーラーを買いたい(笑い)。よくキャンプするんですけど、ワニが怖いじゃないですか(笑い)。
――レスラーとしての新たな目標は
中邑:「世界中に波及力を」って部分でこっち(米国)に渡ってきたわけだから。何かを残したいですよね、日本だけではなく、世界のプロレス史に。
――16年は「挑戦」と「旅立ち」の年だった。17年はどんな一年に
中邑:そうですねえ。飛躍…? 飛躍してばっかりだな! 何かいい言葉があったら書いといてください(笑い)。
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