「ロシアは米連邦政府の低レベルな外交駆け引きには乗らない」──ロシア大統領のウラジーミル・プーチン氏は12月30日(現地時間)、米連邦政府が前日に発表した制裁措置を受け、このような声明文を発表した。
米オバマ政権は29日、共和党のドナルド・トランプ氏が勝利した米大統領選で起きたサイバー攻撃にロシア政府が関与していたとして、同国の情報員35人の国外退去を含む制裁措置を発表した。
プーチン氏はこの制裁を「根拠がない違法な措置」としながらも、「(次期)トランプ大統領政権による政策に基いて構築されるであろう露米関係の回復に向けて進む」とし、報復措置はとらないと語った。
これを受けてドナルド・トランプ次期大統領は同日、「プーチン氏が(報復を)見送ったのは賢明な判断だ。彼が非常に賢いことは以前から知っていた!」とツイートした。
DHS(国土安全保障省)とFBI(連邦捜査局)は29日、ロシア政府が支援していたというハッカーによる民主党幹部へのサイバー攻撃についての報告書(PDF)を開示したが、専門家らは情報があまりにも遅く、情報量も少ないと批判している。
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