X-genderのための会員制活動サークル label X(ラベル・エックス) MtXとFtX・Xジェンダー・GD(ジェンダー・ディスフォリア)


「label X (ラベル・エックス)」とは、身体の局所的な部分や特徴、もしくは社会的な性役割に対し性別違和感や嫌悪感を抱いているが反対の性になりたいとまで強く望まない人々【 Xジェンダー(GD = Gender Dysphoria=ジェンダー・ディスフォリアを含むX-gender)、 FtX当事者 (Female to Xgender)、MtX当事者 (Male to Xgender)、中性・無性・両性・不定性 】の方々が中心となって様々な交流を深める会員制サークルです。

「label X (ラベル・エックス)」のロゴの意味
「label X (ラベル・エックス)」のロゴにある黄色い星は、Xジェンダーの「X」を星に見立て一人ひとりが自分の個性を大事にしながら、星のように輝いて生きて欲しいという願いが込められています。

モデルケース発表1

去る2014年9月14日(日)にlabel X主催で開催された講演会に3名の当事者が「モデルケース」として発表してくださいました。今年もその当日の貴重な内容をホームページでもお伝えさせて頂きます。
倉井香矛哉(クライカムヤ)さんのケース
(1)はじめに

こんにちは。大学院にちょっと前まで在籍していたのですが、いろいろと紆余曲折があり(笑)、現在は文章を書いたり、音楽をつくったりしている倉井と申します。

(2)船員家族という生育環境

自分の家庭環境をすこしふりかえってみると、父親が仕事で海外に、……というより、海の上ですね。船に乗る仕事をしておりまして、一年中ほとんど家に居ないという状況で、基本的に母親と姉をはじめとする女系家族によって育てられるという、ちょっとアンバランスな環境で育ってきました。  また、いわゆる母子家庭とも似ているようで違うところがあるかと思います。すこし偏見交じりかもしれませんが、いわゆる海の男には乱暴なところがあって、うちの場合、詳細は避けますが、まさにそんな傾向がありました。そのため、父親といえば、「一年のうちの一定の期間、あたかも台風のように外部から襲来して、家の中をかき乱していく存在」のように思っていました。そのせいか、いつからか大人のオトコの人を苦手とするような感覚を抱くようになってしまいました。

 
(3)自己同一性とミサンドリー(=男性嫌悪、父性嫌悪)的な傾向

さて、ちいさいころから「自分はオトコでもなく、女でもない」と漠然と考えていたのですが、遊び相手は女の子のほうが多くて、おままごとでは、身体がちいさかったこともあるのでしょうか、よく妹役を演っていました。唯一オトコの子っぽいことと言えば、空手を習っていたことがあるのですが、習いはじめるにあたっての動機がすこしぶっ飛んでいて、「空手で強くなって、黒帯になって、おとうさんをやっつける!」と言っていたそうです。じつは母親も自分の結婚相手(つまり、ぼくの父親)に対してあまりよい感情を持っていなかったこともあり、それまで習い事がつづいた試しがなかったぼくですが、「おとうさんをやっつける」という言葉に、母親も「よし、それなら習わせよう!」と快諾してくれました(会場、笑い)。それからもうひとつ、ちいさいころは「グリーンピースかシーシェパードに入りたい」と言っていたことがありました。表向きは「地球環境を守る」とか言っていたんですが、先ほども話したように父親が船に乗る仕事ですから、要するに、「自分がシーシェパードに入って、父親の船を襲ってぶっ潰す」ことが目的だったんですね(会場、困惑まじりの笑い)。
ここからも推察されるように、ぼくは自分のことを「オトコでもなく、女でもない」と思っていながら、ある意味では矛盾する傾向ですが、いわゆるミサンドリー、つまり、男性あるいは父親のイメージに対して苦手意識や嫌悪感を抱いてしまっていたように思います。こうした傾向は、ぼく自身の問題でもあると同時に、ぼくの家族が抱え込んでいる問題でもあったように思います。

(4)一人で生きていくことを好む学生生活

このような傾向は、ぼくの対人関係にもすくなからず影響を及ぼしていたと言えるかもしれません。学生生活を通じて、どちらかというと友人は少ないほうでした。しかしながら、高校生ぐらいまでは、そのことで思い悩むことはありませんでした。むしろ、孤独に浸っていることのほうが生きづらさを感じずに済んでいました。  また、当時通っていた高校は、勉強もさせてくれてはいたのですが、同時に、野球やラグビーも強いところで、男子生徒たちはどちらかというと無骨で粗野な傾向がありました。そのような同級生たちとかかわるよりも、たとえばラジオで聴いた音楽のことを深夜にインターネットで調べて、CDを探して聴いてみたり、……といった体験のほうに充実感がありました。無骨な同級生たちよりも、グラムロックとか、ニューロマンティックとか、いわゆる“お化粧するアーティストたち”のほうが、自分にとっては親しい存在のように思えていたのです。大学を卒業するぐらいまでは、そんな一人で生きていく生活に不満もなく暮らしていました。

(5)男子寮での生活におけるトラブル

ひとつの転機となったのは、大学院に進学後、しばらくして学生寮で生活するようになったことです。明治時代の思想家の弟子が設立したというなかなか歴史のある学生寮でした。一人で生きることを好んでいたぼくが、紙の上の思想家の言葉に励まされ、生まれて初めてみずから選んだ集団生活。……しかしそれは、ひとつの落とし穴でした。  ぼくが入寮したのは男子寮でしたが、まず困ったのは入浴です。ぼくにとって「男性とお風呂に入る」というのはありえないことでした。そのため、午前二時とか、誰もいない時間帯を見計らって入浴することになります。それからお化粧です。男子寮の洗面所で化粧をしているとやはり奇妙に思われるようで、他人に見られないようにするだけでも苦労しました。最初は、それらがどんなに重大なことかわからずにだましだましやっていたのですが、一年、二年と経つにつれて、すこしずつ生活のサイクルが狂っていくようになります。昼夜逆転した生活がつづき、やがて気がつくと、大学院の授業に出ない状態が数ヶ月つづいていました。  しかし、その段階に至っても、自分がどんなに危険な状況に置かれているのか判っていませんでした。当時のぼくが安穏と構えてしまっていた理由のひとつとして、「たとえ部屋から出なくても、インターネットで他人とコミュニケーションを取ることができていた」ことが挙げられます。しかも、そこではアイコンと文字情報、音楽や映像を通して、「性別不詳」、「年齢不詳」の、自分よりも自分らしい存在として振る舞うことができました。実生活で人とかかわりを絶つことに対してまったく何も違和感を覚えないまま、大学院の授業には出ずに、一人でずっとすごしていました。

(6)自己の存在のあり方、生き方を表現する「言葉」との出会い

そんなあるとき、インターネットのある書き込みを通じて、MtF/FtM(注:いわゆる性別を越境して生きる人たち)のことを知りました。その段階で、ようやく「そういうことだったのか」と気がつくことになりました。「自分はマイノリティと呼ばれる存在でありながら、そのことを自覚的に捉えられなかったために、周囲に誤解されたり、トラブルの種を蒔いていたのではないか」と思い至ったのです。  ちいさいころから「自分はオトコでもなく、女でもない」と漠然と考えてはいたものの、そのようなあり方を端的に表現できる言葉を知らなかった。それゆえに、自分がほかならぬマイノリティに位置づけられる存在であることに長年にわたって気づかなかった。その意味では、自己の存在のあり方、生き方を表現できる「言葉」に初めて出会えたことは希望そのものでした。

(7)おわりに

ただ、ぼくは、自分をふくめたセクシュアル・マイノリティのことを社会的な「弱者」だとは思いたくありません。むしろ、「自己の内部に、互いに矛盾しあう多様な傾向・複数性を認め、それを引き受けることができる」ということは、ほんとうは強い、……「弱さを認める強さ」をもっている存在だと言えるのではないでしょうか。  最後にあたって強調しておきたいのは、個人レベルでのジェンダー規範の撹乱は、一方で、社会的、あるいは(他者にはたらきかけるという意味での)広義の政治的なアピールでもあるということです。今日、ここに集まっている皆さんにも、ぜひ自信をもって生きてほしい。それが、今後おなじような悩みやトラウマを抱えて生きていくかもしれない人たちの未来に対して希望を投げかけることになると思います。以上、ありがとうございました。

※お知らせ:講演会当日にお話した内容を盛り込んだかたちで、『性別越境アンソロジー』という同人誌に「「性別不詳」という生き方」というタイトルのエッセイを発表する予定です。

※上記のモデルケース発表の内容その他に関してご質問のある方は、Label XのSNSのほか、E-mail: kamuya_1999@yahoo.co.jp またはTwitter ID: @kamuya_kurai までお寄せください。

モデルケース発表1

去る2013年9月22日(日)にlabel X主催で開催された講演会に3名の当事者が「モデルケース」として発表してくださいました。その当日の貴重な内容をホームページでもお伝えさせて頂きます。
ハマカワアツキさんのケース

自分は男とされる体で生まれて、戸籍には男と記載されています。 しかし、自分には性別がないと思っています。 自己紹介で性自認について話すことがある際は、 「性自認がない無性別のMtXトランスジェンダー」と言っています。 性的指向は、ポリセクシュアルです。 ポリセクシュアルは、3つ以上の性の者へ恋愛感情や性的願望を 抱くことです。自分の恋愛対象になる人は、女の人、MtFの人、 ゲイの人です。実際に付き合いたい人は、ゲイの人です。 今回は、子供頃から今までの自分の性に関することや 今の自分の性について思っていることをお話したいと思います。

1,子供の頃から今までの自分について話したいと思います。

(1)小学校入学前から中学生の自分

小学校に入学する前の5、6歳の頃の自分は、男の体と女の体の違いを理解していませんでした。 だから、その頃の記憶の1つに「妊娠している男の人」というものがあります。 小学生の頃の自分は、どうしても自分のことを僕とも俺とも私とも言えずにいました。だから、僕、俺、私のどれかを何度も無理してでも言おうとしました。しかし、言えませんでした。それで、いつも会話する時には一人称を言わなくても済むように話していました。 今の自分はというと、会話の中で一人称を「私」と言わないといけない場面では「私」と言えるようになりましたが、普段の生活の中では今でも自分のことを僕とも俺とも私ともいうことができません。 今現在の自分の一人称は「自分」です。

 

(2)中学生の頃の自分

自分が中学2年生の時にテレビで放送された「3年B組金八先生」の第6シリーズを見ました。そのドラマの登場人物に女子生徒が着る制服を着ることを嫌い、登校する時だけ足首まで隠れるぐらいの長さのスカートを穿いて、学校に到着したら保健室で黒色のジャージに着替える生徒がいました。この生徒は女とされる体で生まれて、自分のことを男だと思っている人でした。この生徒の話を通して性同一性障害のことを知りました。 中学3年生の時にテレビで放送された「ウィル&グレイス」というアメリカのテレビドラマを見るようになりました。このドラマの登場人物に恋愛対象男の人が好きな男の人がいました。このテレビドラマでゲイという存在を知りました。 アメリカのテレビドラマを通してゲイの存在を知ったことや、家のパソコンがインターネットに繋がったことをきっかけにして、ゲイのことをインターネットで調べ始めるようになりました。 ゲイのことを調べたり、ゲイの人向けのWEBサイトの投稿欄に書き込みをするようになりました。その後、ゲイの人とメル友になったり、実際に会うようになりました。 今から思うとその頃の自分は、自分のことをゲイとは思わず、ゲイの人とメル友になったり、会ったりしていました。 どうして、その頃の自分がゲイの人と会ったりしていたかというと、自分の性自認が男ではないことに気が付いてなく、自分の恋愛対象に男の人が含まれるからです。

(3)性別に対して違和感が出てきた頃の自分

自分が21歳で大学4年生の2009年春頃から就職活動で着なければならない男性用のスーツを着ることに違和感ができました。 その違和感は、「どうして男性だと主張していないのに男性にしか思われない服装をして、男だと言ってないのに人から男だと思われないといけないのか」ということでした。違和感が強くなると男性用のスーツを着なくなり、就職活動をやめてしまいました。 違和感が強くなった後、「どうして男性だと主張していないのに男性にしか思われない服装をして、男だと言ってないのに人から男だと思われないとといけないのか」という違和感だけでなく、自分の体が男であることに対しても違和感が出てきました。男の体であることに対する違和感は、男性器に対することや男にしか見えない見た目に対するものでした。 違和感だらけになってからは、自分のセクシュアリティについて話せる友人との電話で「自分の男性器はいらない」とか、「男性器を取ってしまいたい」というようになりました。男性器を取ることで自分の性別に対する違和感を解消しようとしていました。しかし、違和感は全く解消されず、更に違和感が強くなる一方でした。 結局、就職先が決まらないまま、大学を卒業することになりました。 大学卒業後に就職活動を再開しました。男性用のスーツを着ることに対して違和感があるまま就職活動を行ったため、就職先が決まっても、そこで長く働くことができませんでした。 現在は、男性用のスーツを着ないで面接を受けることができた会社でパート社員として働いています。

2 無性としての自分について

自分は、性自認がない無性別のMtXトランスジェンダーです。自分には性自認がなく、男ではないと気付き始めた2009年頃はそのことをどうにもできなくて困っていました。「自分は男じゃない」という意識が強かったため、その頃に性同一性障害なのか考えたことがありました。しかし、「あなたは男ではないなら女ですか」と自分に問いかけても「女でもありません」という答えしかありませんでした。それで、自分は「男でも女でもない」と確信しました。 2011年にセクシュアルマイノリティの活動で知り合った方に「トランスジェンダーフェミニズム」という本があることを教えてもらい、読みました。 この本を読んでみたら、「自分もそう思ったことがある」ということがいくつか書かれていました。それから、セクシュアリティに関する会話の時に「自分は男でも女でもない」ということ以外の話もできるようになりました。 今の自分は、自分の性自認が男でも女でもないことを証明できるものがほしいと思っています。それはどうしてかというと、中性・両性・無性・不定性などの男でも女でもない性自認のことを知らない人に自分の性自認について話さないといけない時に「男でないなら女なのですか」と聞かれることがあるからです。その質問に対して「女でもないです」と言うと、その人は何も話ができなくなってしまいます。性自認について話さないといけないので相手の方に「男でも女でもない」ということが伝わってほしいのですが、伝わりません。 それで、「自分の性自認が男でも女手もないことを証明できるもの」があれば、性同一性障害ではないことも証明できて、男でも女手もないことが少しでも伝わるようになるのではないかと思っています。

モデルケース発表2

久遠さんのケース

(1)挨拶

皆さん、こんにちは。ラベルXでは久遠という名で 入会しております。 本日は宜しくお願い申し上げます。 人前が苦手で、大変緊張しております。 どうぞ温かい耳でお聴き下さい。

(2)ジェンダー・アイデンティティ

小学校中学年頃、近所の友達と即興演劇をして遊んでいました。 その時に私が自分に与えるのは決まって「男にも女にもなれる」 という役でした。 劇中で自分に都合よくどちらにでもなれるのが、心地好かったのです。 おそらく自分を解放できる、唯一の時間だったと思います。 その頃から、時々女である自分の体に違和感を覚え 自分の体が自分のものではない、離人感に似た感覚がありました。 学校等で女子の集団にいると、浮いている感じがして 「女」と一括りにされる事に嫌悪感を覚えました。 「男にも女にもなりたい」「女でも男でもある」「女でも男でもない」と感じる自分は何者なのか。 私が子供〜若い頃は情報を得る手段もありませんでしたので、独りで想いを抱えていました。 しかし全く黙っていた訳でななく、両性になりたいとカミングアウトしてきました。 これにセクシャリティが加えたカミングアウトをすると更にややこしくなり、大方はピンとこない反応であったり、それでもやっぱり「女」だと認識されたりしました。 理解というか想像すらできず混乱するので、ご自身が納得する為に「女」と括るのかも知れません。

(3)劣等感

私はとても痩せていて、強い劣等感を持っていました。 小学校高学年から中学高校と、周りの女の子の体がどんどん変化していくのに、自分は胸も腰も小さく、劣等感が強まりました。 しかし反面、それでも変化して行く自分の体が恥ずかしくてたまりません。 劣等感と恥じらいから、大勢で着替えなければならない場合は、できるだけ体を見られぬよう、コソコソと着替えをしました。 プールや集団でのお風呂では、仮病を使って入らなかった事も多くありました。 私は人が恐くて集団が苦手、人の輪に入れずイジメを受けた時期も長くありました。 こういった性格・性質の面の劣等感に、辛い経験、体の違和感・劣等感が加わり、自分を肯定できず、 20代前半から重い鬱状態に入りました。

(4)新たな病

6年前の3月に、自分で胸にしこりを見付けました。 怖いのと胸を見られるのは嫌ですぐに受診せず、3ヶ月迷って診察を受けました。 細胞を採って検査したところ、悪性か良性かの判断が付かず、数ヶ月に渡って様々な検査を受けました。 その度に、医師・看護師・技師さんに胸を見られ、触られるのです。 それが苦痛で屈辱を感じる時もありましたが、見られている自分を、自分の自意識から離すように努めました。 若かったら、もっと辛かったと思います。 11月に悪性であると判明し、摘出手術を決めました。 その際、温存か全摘かを選ぶ事になりました。 全摘をすれば、術後の放射線治療を受けずに済むのですが、私は温存を選びました。

今回、ここに重点を置いてお話しようと考えていました。 温存を選んだ事に、ジェンダー・アイデンティティが絡んでいるのではと思ったからです。 しかし、その時の想いを憶えいません。 告知前に覚悟は出来ていたので、ショックで忘れたのではありません。 術後の治療が大きく変わるので、迷った事は確かです。 好きな表現ではありませんが、自分の「女」の面が全摘を拒んだのか、単に残せるなら残したいと考えたのか、もし自分の心の多くが「男」の認識であったら選択や迷いが変わったのか…判りません。 術後の放射線治療は月〜金曜日で6週間続きました。 照射時間は短いのですが、毎日看護師さん技師さんに胸を見られました。 手を挙げて照射を受ける格好も恥ずかしいものでした。 患部はしばらく火傷跡のようになったり、後半は酷い倦怠感できつい想いをしましたが、温存を選択した事は後悔していません。

がんをカミングアウトする事には、抵抗を感じないのですが、「乳がん」=「女」という感じがして、部位を言わない時もあります。 乳がんというと、「女性だから辛いでしょう」と言われて非常に心地悪い想いをしたり、「おっぱい取っちゃったの?」等と言う人もいて、腹立たしくもなります。 体に違和感や劣等感を持ち続けてきた自分が乳がんに罹るというのは、皮肉なものですが、これも意味があるのかなぁと考えています。

(5)女の役割

話は遡りますが、30代で母の介護をしていた頃、周囲の人から「娘で良かったね」という言葉をよく聞きました。 「娘」と言われるのだけでも違和感があるのに、「女の子だから親の面倒を見るのは当然」という性別役割の押し付けに憤りを覚えました。性別役割にも子供時代から敏感でした。

(6)芝居

昨年初めて芝居をしました。昨年・今年と2回舞台に立ちましたが、2回共男の役でした。 役作りには苦しみましたが、男だからという事ではありません。 男であると意識して立ち居振る舞いには気を付けましたが、演出さんにも「男に見えない」と指摘はされなかったので、大丈夫だったのかなぁと思います。 普段はせいぜいが「少年みたいな女」としてしか見られないので、面白い体験でした。 芝居を始めたというと「女優さん」と言われる事が多く、これにも反発心を感じ、自分では「役者」と云い続けております。

(7)Xジェンダーとしての自分

ラベルXさんからXジェンダーとしての自分を受け入れられるようになったきっかけや経験等を加えて下さい、とのメールを頂きまして、考えてみました。 体に対する違和感が強い時、恥ずかしくて耐え難い時、男に生まれていたら、男になりたいとの想いで苦しい時はありました。 恋愛が絡んだ時はまた複雑な辛さもありました。

しかしそういう想いと共に、常に他の重い課題、学校、家庭、パニック障害や鬱病、親の介護、孤立、乳がん等を抱えていたので、辛さで辛さを相殺してきたのかも知れません。 8歳から自殺を考え始めて以来ずっと、生きるか死ぬかの闘いを頭の中で繰り広げていました。 自分は不必要で、生きる価値のない人間だという想いに支配されていまいます。 小さな頃から生きる意味を深く考えてきました。 3年前だと思うのですが、生き抜く事が生きる意味なんだと思い至り、生き抜く決意をしました。 それから死への想いは薄まったのですが 今年は更年期の症状が出たりで、また生消えたくなったり逃げたくなっています。 本当はカッコイイ大人の例を示したいのですが、これが私です。

私はインターネットを始めた頃、ジェンダー・セクシュアリティ・病気・経験・境遇を カミングアウトしていました。趣味はカミングアウトという程でした。 自分のような人間が存在する事を知らせたいからです。 自己顕示欲と、仲間に出逢えるかもという淡い期待もありました。 ジェンダーに関して問われる事は殆どありませんが、これからも地道にお知らせ活動をして行きます。 Xだからこそ感じられる感情や感覚を、楽しんで誇りを持って、感謝できればいいなぁと思います。

(8)居場所

私はこの頃、心身に障害があったり、あらゆるマイノリティ等で 辛い想いで過ごす人達の居場所が、何処かにあればなぁと考えています。 私自身、居場所がない・逃げ場がないと感じ、いつも追い詰められてきたからです。 そういう場所をご存じの方がいらしたら、是非教えて下さい。 いつか自分でも作りたいと思います。

(9)最後に

私達は一人一人異なっているので、誤解も起きますし、理解し合えないのは当たり前です。 先ず自分を大切にする事、そうすれば他人を大切にする事ができると思います。 そういう私は未だに自分を愛して大切にする事ができずにおります。 これは、私の一生を賭けた課題です。

皆さんにお願いがあります。共に生きて貰えませんか。 なんて恥ずかしい台詞を云いましたが そうして頂けると弱い私の、かなりの励みになります。

本日は拙い話を聴いて頂き、ありがとうございました。

Xジェンダーと一口に言っても様々な方がおられます。今回のケースをお読みになった皆様はどのように感じられましたでしょうか? 皆様からの感想などお待ちしています。宛先は下部の連絡先まで!

メリット

「label X」に入会すると、こんなメリットがある!をご紹介します。

labelXの会員専用SNSに登録ができる!


会員にしか公開されないクローズドな環境なので、不特定多数の方に素性が知られず自分を表現できます!

メーリングリスト(通称 ML)に参加できる!


会からのお知らせがブログやツイッターより先行して届きます。また、会員からも自由に情報を投稿できます!

都内で開催されているオフ会へ参加できる!


主に不定期に東京都内で開催されているオフ会へも参加ができます。会員同士で直接会えるのでさらに安心です!
しかも、一般参加(非会員参加)もOKのオフ会には会員割引価格が適用されます。

講演会・勉強会などへ無料で参加できる!


一人で性別が判らないまま悩んでいる方のために、専門家や有識者を招いた講演に無料で参加できます!
また、会員様の座席は確実に確保されていますので〆切内に申込をして頂ければ一般で定員を超えていても参加が可能です。
ただし、申込〆切後の参加希望については、一度メールにてお問い合わせください。

楽しいイベントへも参加ができる!


遠方の方のためにネットの複数チャット(ピグ交流会)や、他団体とのコラボイベントなども続々企画中です!
現在、準備中のため、イベントは詳細が判り次第、MLにてお知らせいたします。

よくある質問Q&A

会費は何に使われているのですか?


入会金は講演会の会場費や備品購入、ネットの維持・運用費などに使用させて頂いています。

入会時に本名で登録するのはなぜですか?


入会金の確認ミスをなくすためと、登録時に匿名性をなくすことで参加者に安心していただくためです。

本名や個人情報が他の会員に漏れませんか?


登録時に必要な本名や個人情報は、ご本人確認と会員登録の目的以外には一切使用しませんので
他の会員に無断でスタッフが教えることはありません。また、退会時には責任をもってこちらですべて破棄しています。

都内から離れた場所に住んでます。登録できますか?


もちろん大歓迎です!ただ、オフ会や講演会などの開催は都内がメインになりますので、そちらはご了承ください。

スタッフになりたいんですが、条件はありますか?


できれば18歳以上で、都内近郊にお住まいの責任感の強い方が望ましいです。また、会員登録してすぐよりも
オフ会や講演会に1〜2度参加されて、お手伝いの内容をご覧になってから始められたほうが良いかも知れません。
想像しているよりも、お仕事・学業との両立はけっこう大変です。

身体の治療をしているXジェンダーなんですが…。


ご自身の性自認が明確に男女どちらかに分かれていなければ、当事者会員として参加して頂いても特に問題はありません。

Xジェンダーじゃなくても、会員になれますか?


Xジェンダー当事者以外の方は、サポート会員としての登録が可能です。具体的に当事者会員との区別や差はありませんが
当会は、Xジェンダー当事者のための自助活動を行っていますので、その点はご留意頂き、理解者としてご参加頂くことになります。

会員登録しましたが、SNSの使い方がよく判りません。


登録後に連絡先の変更などがある場合は、ご遠慮なく下記のメールフォームまたはメールアドレスからご連絡ください。

退会したいです。


もしも、何らかの事情で退会をご希望される会員様は、お手数ですが下記のメールフォームまたはメールアドレスから
お申し出ください。すでにお支払い頂いた入会金は即日であっても返金できませんのでご注意願います。
※ 他の会員様に迷惑をかける行為などがあった場合は、本人の意思に関わらず、強制退会(登録抹消)となることもあります。

一度退会したけど、また再登録したいです。


当会からの登録抹消ではなく、自主退会の場合は再登録も可能です。ただし、その場合は再入会扱いになりますので
誠に申し訳ございませんが、再度、入会金のお支払いと登録手続きをお願いいたします。※ 再登録は1回限りです。

会員募集のお知らせ

会員制Xジェンダーサークル「label X」会員募集中!!
スタッフも大募集中!!

活動範囲 東京都内近郊(ネットは全国対象)
募集カテゴリ 1. 当事者会員(Xジェンダーに限る)
2. サポート会員(Xジェンダー以外)
特 典 会員専用SNS登録資格
メーリングリストへの参加資格
都内オフ会への参加資格
講演会・勉強会への(基本)無料参加資格
イベントへの参加資格
その他、随時特典追加予定
会 費 【入会金】18歳以上 500円、18歳以下(高校生含む) 無料
【年会費】なし
資 格 1.自分の性別に悩んだり性自認が揺れている、もしくは男女どちらにも属さない人
2.自分の性自認が男女どちらかに定まっている人
入会金振込先

現在、label X専用口座を開設予定です。

大変ご不便をおかけしますが、入会ご希望の方は、
まずは下記メールアドレス宛てに「入会希望」と書いてご連絡ください。
折り返し、入会金の振込口座をお伝えさせて頂きます。
ご注意とお願い ●一度お振込頂いた入会金は如何なる理由がありましてもご返金できません。
●会員規約や会費は場合によって改定されることがありますが、会員様にご負担となるような改定の場合は事前にメーリングリストにてご案内のうえ、ご了解頂いた方のみ会員登録を継続させて頂きます。
●退会をご希望の方は、以下のメールアドレスより退会を希望する旨を明記し送信してください。事務局にメール到着後、速やかに退会手続きを行い、完了後にメールをお送りいたします。その際に個人情報は責任をもって破棄いたします。
●他の会員様に迷惑となるような行為、他の会員様の個人情報(個人的に知り得た情報)をご本人に無断で外部に漏らす行為、その他、会への著しい活動妨害行為など、会員として継続的に在籍して頂くのが難しいと判断された場合は、会から強制的に登録抹消(強制退会)をさせて頂くこともございます。予めご了承ください。
お問い合わせ先
各種お問い合わせは、Eメール(info@ftxmtx-x-gender.com)で受付ています。
お問い合わせの際は、必ず連絡のとれるアドレスで、迷惑メール対策をしている方は ftxmtx-x-gender.com のドメインを受信指定してください。