【社説】2017年、敗北主義が蔓延する韓国を再び「できる国」にしよう

 それでもこの危機を突破できるような力はこの国には見当たらない。官僚たちは何もしないことが最善と考え、文字通り「敗北主義」に陥っている。互いの手足を縛り上げ身動きとれなくするような政治が続いた影響で、官僚社会にはこのような無気力症候群が広まってしまった。「やればできる」「われわれもできる」が合い言葉だった国が、いつしか「できることもできない国」に変わった。希望が見いだせない絶望感が今や国民1人1人にウイルスのように広まっているのだ。

 われわれは本当にここまでの存在なのだろうか。今が終着点だろうか。決してそうではないし、そうあってはならない。われわれは産業化と民主化を同時に成し遂げる底力を持った国民だ。数多くの危機が来るたびにそれらをチャンスとして世界10位圏の経済大国を築き上げた。今も一時的な障害に阻まれているだけだ。1回のチャンスで変われるのがこの国と社会の雰囲気であり気風だ。そのためわれわれも実は解決策をすでに知っている。国民も政治家も一方的な統治の時代、勝者による独り占めと敗者が絶望するしかない時代、妥協のない無限な競争の時代はもう終わらせなければならないと考えている。51%の支持を得た勝者と49%の支持を得た敗者が、競争が終わった後は互いに協力して同伴者となる新しい時代を誰もが望んでいる。そのため地域や階層、世代、イデオロギー、労使、男女など社会の全ての対立軸において、超えてはならない一線だけはしっかりと守る社会に生まれ変わらねばならない。朝鮮日報が行った新年の世論調査でも、憲法改正を望む国民は反対の2倍に達しており、3年後の2020年には新しい政治体制を望む声が圧倒的多数を占めている。この数字は新しい時代の到来を国民がどれだけ切実に望んでいるかを示している。

 今や新しいレールの上には「できない」ではなく「できる」と書かれた希望の列車を走らさねばならない。誰もがそのような切実な思いを抱きながら、今回30年ぶりに設置された国会憲法改正特別委員会の動きを見守っている。われわれの大切な大韓民国が「できない国」から再び「できる国」に生まれ変わることを心から期待したい。

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