【コラム】何のための韓中国交正常化だったのか

 例えば、直接投資を見れば、1992-2015年の韓国の対中投資は697億ドルで、中国の対韓投資(81億ドル)の8.6倍に達する。これが中国の経済発展の呼び水となったことは誰も否定できない。5万社を超える在中韓国企業は数百万人分の雇用を創出し、税金を納めている。韓国は対中貿易で黒字を上げているが、中国は韓国の中間財を加工し、米国に輸出することで多額を稼ぎ出している。韓国だけが利益を得る構造ではなく、両国が協力して稼いだカネを分配する構造なのだ。

 観光分野も同様だ。韓国を訪れる中国人観光客が増えたのは最近半年のことだ。それ以前の18年間(1992-2010年)は中国を訪れる韓国人がはるかに多かった。昨年中国を訪れた外国人観光客(2600万人)のうち韓国人はトップの450万人だった。5000万人の韓国人の9%が中国を訪れているのに対し、韓国を訪れたのは中国の人口の0.4%だ。もし中国が観光客の送客削減というカードを切れば、韓国人も他国に旅先を変えることだろう。

 中国が経済、文化、観光分野で韓国に圧力をかけることは中国自身にも被害をもたらす。中国にとって最大の自由貿易協定(FTA)パートナーである韓国までもが中国との関係で「公正かつ予測可能なビジネス環境」を保障されなければ、世界のあらゆる国・企業は「中国政府リスク」を再び重視するはずだ。また、対中貿易への依存度を引き下げようとするはずだ。

 中国は今からでも「アジアの大切な友人」を失わないように北朝鮮の核の脅威にさらされた韓国の安全保障懸念を理解し、不当な圧力をやめるべきだ。「国が大きくなったとしても、戦いを好めば必ず滅ぶ(国強大、好戦必亡)」という習近平主席の言葉(2014年3月、ドイツ)を自ら思い出すべきだろう。

池海範(チ・ヘボム)東北アジア研究所長
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