1月の韓国機増便認めず、中国がTHAAD配備に揺さぶり

 ある航空会社関係者は「民航局に不許可理由を尋ねたが、『理由は特にない』と言われた」という。この関係者は「2月分のチャーター機はまだ運航申請していないが、民航局側は『1月だけでなく2月も不許可にする』と言ってきた」と語った。これは、安全上・書類上の問題がないことを意味している。

 韓国国土交通部は、中国にある韓国大使館を通じて航空局長名義で書簡を送るなど多方面から接触を試みているが、民航局は韓国側の電話や電子メールなどに一切反応していないとのことだ。中国の旅行代理店の中には不許可の理由として韓国に鳥インフルエンザ拡大を挙げているが、韓国の航空会社関係者は「そのような理由ならば明らかにできないはずがない」と言った。この関係者は「中国はTHAAD配備の各段階で韓国にそれ相応の対応をすると公言している。韓国がTHAAD配備を急いでいるため、報復措置のレベルを引き上げたものと見られる」と語った。

 チャーター機とは、定期便が運航していない、あるいは需要が高い路線に航空会社が一時的に運航させる航空機のことだ。韓国を訪れる中国人観光客を集めた中国の旅行代理店が韓国や中国の航空会社と協議して運航する。韓国の航空会社は中国民航局に、中国の航空会社は韓国国土交通部に許可を申請する。韓国の航空会社の場合、来年1月に2週間に3便の割合で座席数180席前後のチャーター機を運航する予定だった。これは、1月に韓国に到着する航空機の3%前後に当たるとのとこだ。

 1-2月には中国語圏最大の祝日・春節があり、韓国の航空会社や旅行代理店は「中国特需」に沸く時期だ。だが、今回のチャーター機不許可により売上ダウンは避けられなくなった。韓国の各業界が影響を受けるのは当然だが、中国企業への影響ももちろんある。観光客を集めた中国の旅行代理店は、すぐに代わりの便が見つかなければ、顧客に違約金を支払うか、払い戻しせざるを得なくなる。

北京=李吉星(イ・ギルソン)特派員 , 李性勲(イ・ソンフン)記者
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