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原発ゼロ「必然の流れ」=福島事故が契機―台湾経済部長

時事通信 1/2(月) 15:05配信

 【台北時事】台湾の李世光経済部長(経済相)は2日までに時事通信の単独インタビューに応じた。

 民進党・蔡英文政権が推進する脱原発政策について、李氏は東京電力福島第1原発事故が大きなきっかけになったと指摘し、台湾の将来にとって「原発ゼロは必然的な流れだ」と強調した。

 昨年5月に発足した蔡政権は2025年までに原発をゼロとする目標を掲げている。現在3基が稼働し発電量の14%を占める原発を順次停止し、再生可能エネルギーの割合を現在の4%から20%に引き上げる方針だ。10年に満たない短期間での目標達成を疑問視する声が少なくないが、李氏は「現在の技術をもってすれば実現は可能だ」と断言。「台湾はエネルギーのほとんどを輸入に頼っている。自主調達は再生可能エネしかない」と述べ、安全保障面からも普及を急ぐ必要があると訴えた。

 蔡政権が原発ゼロに取り組む理由について、李氏は放射性廃棄物の処理問題が未解決であることに加え、福島第1原発事故が大きく影響したと説明。「日本は技術力にしても、人々のモラルにしても、間違いなく世界の先端を行く国だが、それでも原発事故が起きてしまった」と話し、万全の体制で臨んでも不測の事態は起こり得ると指摘した。 

最終更新:1/2(月) 15:10

時事通信

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