鶴竜、豪栄道を豪快に吹っ飛ばす「悪くはなかった」…横審稽古総見

2016年12月28日19時55分  スポーツ報知
  • 鶴竜の押し出し屈した豪栄道は机の下に倒れ込んだ

 大相撲初場所(来年1月8日初日・両国国技館)の横綱審議委員会(横審)による稽古総見が28日、両国国技館内の相撲教習所で一般非公開で行われた。先場所優勝の横綱・鶴竜(31)=井筒=が、大関・豪栄道(30)=境川=を横審が座る机まで吹っ飛ばす豪快な相撲を披露。自身初の2場所連続優勝に向けて順調な仕上がりを見せつけた。

 優等生横綱とは思えない“暴れん坊ぶり”だった。横綱、大関陣による申し合いの中盤。豪栄道を指名するともろ手で押し倒した。それまでは巧みな出し投げで相手を翻弄していたのがウソのようなひょう変ぶり。あまりの勢いに大関は後ろ向きに机にぶつかり、湯飲みが割れたほどだった。

 関取衆が冬巡業から帰京したのは22日。八角理事長(元横綱・北勝海)は「巡業から帰ってきたばかり。物足りない気がするが、まだ気持ちが慣れていないのかもしれない」と低調ぶりを嘆いていたが、鶴竜については別。「一番いい。踏み込みがいいし、先場所の勢いが続いている気がする」と充実ぶりを評価した。そんな声を耳にしても鶴竜自身の心は乱れない。稽古後はいつもの平静さを取り戻し「悪くはなかった。あまり休んでないが続けてきたことが(成果として)たまっている」と話した。

 既に前売り券は15日間が完売するなど相撲人気の高さは相変わらず。「いい相撲をとり続けるのは難しい。力士のイメージ、朝青龍のような破天荒な力士も魅力があるとはいえる。真面目じゃないとダメですが、個性的な力士を育てることが大事」と同理事長は持論を展開。観客の期待に応えるには豪快さも必要だが、鶴竜が優等生の下に隠れた荒々しい素顔を出せば、理想? の力士が誕生するかもしれない。

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