「この世界の片隅に」という非戦時中を描写した残念な映画を拝見しました。戦争映画を観る時は、必ず年配の方と行くようにしています。何故かというと、中年男性1人の意見では、多くの命が失われた戦争を語るには失礼があると感じたからです。まず、映画の感想を書く前に、私の親族は第二次世界大戦で全財産を失うし、戦後、死んだはずの長男が家に帰り、親族が遺産の事でモメルすごい苦労があったと聞いておりました。その事もあり、20代の時に(東京都千代田区永田町)国立国会図書館で、戦時中の新聞を沢山読みましたし、沢山の歴史書や戦争映画を拝見しました。その経験から、戦時中にない光景が沢山ありましたので、ネタばれ(著作権法に守られた範囲で)しないように記載します。
■戦時中にない光景■
1, 玄関に日本国の国旗を上げていない。当時は、憲兵隊の非国民の対象が国旗を上げていない家でした。
2, 赤札が届いたときに、適当な万歳の描写だけで「おめでとう」との言葉がありませんでした。しかも赤札を貰った本人が、お国の為に戦えるとの喜びをしていませんでした。
3, 入院先に敵国文化の蓄音器(レコードプレーヤー)がある事。また民間人なのに入院先や包帯が綺麗すぎる事。
4, 戦時中は極秘だった戦艦大和が沈没した事を知っている点。
5, 映画では原爆を「新型爆弾」と呼んでいるが、実際は「ピカドン」と呼ばれていた事。
6, 空襲警報が鳴っても、主人公がすぐに防空壕に入らない点。しかも貴重品や食料を土に埋めている描写がない点。
7, 原爆で町がないのに、被爆者が暑さで水を求めてさまよっていない点。
8, 原爆投下後に黒い雨の描写がない点。
9, 結婚は親が決める時代なのに、現代のお見合いみたいな感じになっている点。
10, 男尊女卑が強い時代なのに、現代のような強い女性が表現されている点。
11, 嫁ぎ先に、知り合いの男性を家に入れさせること。(普通なら、主にひっぱたかれると思います)
■映画の品質■
飛行機の戦闘シーンが雑、背景はべったりしていて奥行き感がない。また口パク3枚で口元を表現していないどころか、主人公の声がナレーションと感じるほど、口と声があっていない。(広島県)呉の海の描写が、小学生が描いた絵のようにヘタ。海をアニメで表現するなら『レッドタートル ある島の物語』の方がよいと感じます。また、映画館で1800円支払うのは高いと感じました。TSUTAYAの100円レンタルの時に「火垂るの墓」を借りたり、漫画「はだしのゲン」を呼んだ方がよっぽど人生の役に立つと思います。
第二次世界大戦では、旧日本軍は中国の重慶の人口8割をゼロ戦で殺したり、人体実験をした事実があります。また「従軍慰安婦」に関しては、旧日本軍が韓国人ブローカーにお金を払い用意したものであり、韓国人ブローカーがお金だけを貰い、強制的に女性を拉致したりしたことが事実であるらしいですが、国外では多くの人間を殺害した事は間違いない史実なのです。アメリカ軍からの被害意識を強くもつ方も多いが、旧日本軍がどれだけ非人道的な事をやったのかも考える機会になればいいと思います。
最後に、このような文章を書くと「憲法9条」が好きな人間だと思われると思います。正直、憲法9条は日本人が一番大切にしなくてはいけない宝だと思っています。しかし、近年、北朝鮮・中国の軍事挑発を考えると、憲法9条の維持は難しいと思います。それどころか先進国の責任として、アメリカ軍ともっと強力して、自衛隊を世界平和(世界の警察)に活用すべきだと考えています。でも、憲法9条は宝と思っているので、自己矛盾がありますね。第二次世界大戦で亡くなられた全ての方のご冥福をお祈りいたします。
Hong im (ほんい)さんの読者になろう
ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります
2016-12-23
2016-12-17
2016-12-06