トルコ銃乱射 現場に残された銃 大規模な捜索続く

トルコ銃乱射 現場に残された銃 大規模な捜索続く
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トルコ最大の都市イスタンブールで、何者かがナイトクラブを襲撃して銃を乱射し、39人が死亡した事件で、現場に銃が残されていたことがわかり、治安当局は銃の種類などを手がかりに犯人の特定を急ぐとともに、大規模な捜索をして行方を捜しています。
トルコのイスタンブール中心部で1日未明、ナイトクラブを何者かが襲撃して銃を乱射し、これまでに39人が死亡し、およそ70人がけがをしました。

イスタンブールにある日本総領事館によりますと、これまでのところ日本人が巻き込まれたという情報はないということですが、地元メディアは死亡した人の半数以上はサウジアラビア人やイラク人など外国人だと伝えています。

この事件を受けて緊急の会議を開いたユルドゥルム首相は1日、記者団に対して、犯行に使われた銃が現場に残されていたことを明らかにしました。

今回の襲撃について、トルコ政府は、単独で行われたとの見方を示しており、地元メディアは、現場に残された銃は自動小銃で犯人は現場までの移動手段にタクシーを利用した可能性があると伝えています。

ただ、ユルドゥルム首相は「過激派組織IS=イスラミックステートや、クルド人武装組織などが関わった可能性を調べている」と述べ、今回の事件には組織が関与した疑いもあるとの見方を示しました。

治安当局は銃の種類などを手がかりに犯人の特定を急ぐとともに、大規模な捜索をして行方を捜しています。

一方、ユルドゥルム首相は、当初、地元メディアが犯人がサンタクロースの衣装を着ていたと伝えたことについては否定しました。

車や建物に銃乱射する黒っぽい服の人物

トルコのメディアなどは、襲撃を受けた当時のナイトクラブの入り口を外から撮影したと見られる防犯カメラの映像を伝えました。

画面には事件の直前とされる現地時間の1日、午前1時20分を示す時間が表示されています。映像には、黒っぽい服を着た人物が銃を構えながら歩道を歩き、通りを走る車や周辺の建物に向けて銃を乱射している様子が捉えられています。この人物は銃を撃ちながらナイトクラブの入り口と見られる場所に向かっているように見えますが映像は建物に入る直前に終わっています。

ただ、トルコ政府が事件の発生後3時間ほどして報道規制を強めて以降、地元メディアはこうした映像を伝えなくなっています。