今回は拳拳服膺(けんけんふくよう)です。
なんか乱暴そうだね。
そんなことありません、意味は、ヒトの教えや忠告などを心にしっかり刻むことです。
なんだ、かなり、いい意味だね。でも聞いたこと無いや。
明治時代の教育勅語にも、出てた言葉なので、最近はあんまり使わないかもしれませんね。
でも、拳拳って、ゲンコツのイメージしかないんだけど。
拳という言葉は握る、持つ、などの意味もありますし、捧げ持つ、力、などの意味がありまして、拳拳には、両手で、という意味が加わります。そこから拳拳は、両手で捧げ持つ、と言う意味があります。
あ、なるほどね、両手なんだ、服膺は?
心にとどめて、忘れないようにすることです。
服って着る服じゃないの?
服は、色々な使い方のある言葉です。組み合わせで、何かを、受け入れるような意味になります。着る物そのもの、着る、従う、慕う、飲む、そして服膺は、忘れないと言う意味です。
ああ、服従、服用、服務、結構使っているね、喪に服する、とか、なるほどね。
そして膺は、胸、とか、授かる、と言うような意味がありますので、胸に授かる、から、忘れない。ですから拳拳服膺(けんけんふくよう)で、しっかりと忘れない、という意味なんですね。
両手で胸に捧げ持つ、授かる、なるほど、それでしっかりと胸に刻む、か。そんなことしたことないや。
出典は「中庸」でした。