サッカー天皇杯 鹿島が延長戦制し5回目の優勝

サッカー天皇杯 鹿島が延長戦制し5回目の優勝
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サッカー日本一を決める天皇杯、全日本選手権は1日、大阪・吹田市で決勝が行われ、1年間王者の鹿島アントラーズが川崎フロンターレに延長戦の末、2対1で勝って、6大会ぶり5回目の優勝を果たし、今シーズンの2冠を達成しました。
第96回天皇杯の決勝は56大会ぶりに大阪で行われ、吹田市の吹田スタジアムで1日午後、J1年間王者でクラブワールドカップでアジア勢初の準優勝を果たしたアントラーズと、初タイトルを狙うフロンターレが対戦しました。

前半は両チームともチャンスを作りながら、なかなか得点を挙げることができませんでしたが、42分、アントラーズはコーナーキックからディフェンダーの山本脩斗選手がヘディングシュートを決めて先制し、1対0で折り返しました。

これに対しフロンターレは後半9分、J1で今シーズン日本選手最多の15得点を挙げたフォワードの小林悠選手がスルーパスに抜け出して同点ゴールを決め、試合は延長戦に入りました。

そして延長前半4分、アントラーズは途中出場のミッドフィルダー、ファブリシオ選手がゴール前のこぼれ球を落ち着いて決めて勝ち越し、そのまま2対1で勝って、6大会ぶり5回目の優勝を果たしました。

アントラーズは今シーズン、J1の年間優勝に続き、2冠を達成しました。
フロンターレは悲願の初タイトルを目指し、最後まで反撃しましたが、あと一歩及びませんでした。

鹿島 石井監督「選手が力を振り絞って頑張ってくれた」

鹿島アントラーズの石井正忠監督は「クラブワールドカップの決勝で負けた悔しさがあったので、天皇杯のタイトルは絶対にとるんだという強い気持ちで臨んだ。その気持ちがきょうの結果につながったと思う。選手たちは最後まで力を振り絞って頑張ってくれた」と選手をたたえていました。

鹿島 小笠原「勝ちにこだわり続けた結果出た」

後半終了間際から途中出場し、延長前半で決勝点を挙げた、鹿島アントラーズのファブリシオ選手は、「チームの一員として何か手助けがしたいと、それだけを考えてプレーした。どんなときも応援してくれたサポーターに感謝したい」と話していました。

延長戦までフル出場で優勝に貢献した柴崎岳選手は、「相手のフロンターレもいいサッカーをしていて、難しい試合だったが、優勝したいという思いを選手たちがピッチの上で表現できた。チームとして最後まで粘り強く守れたと思うし、このいい流れを来シーズンにもつなげたい」と話していました。

キャプテンの小笠原満男選手は「1年を通して勝ちにこだわり続け、タイトルをとるという気持ちを持ってやってきた結果が出た。選手、スタッフ、サポーターが一丸となって戦えるのがこのチームの強さで、来シーズンも勝っていけるように頑張りたい」と話していました。

川崎 大久保「力出し切った」

川崎フロンターレの大久保嘉人選手は、「すべての力を出し切りました。よい試合はできましたが、アントラーズが強かったです」とすがすがしい表情で振り返りました。

また大久保選手は、来シーズン、FC東京への移籍が確実となっていて、「自分は移籍しますが、フロンターレには優勝する力があると思います。来シーズン、再びタイトルを目指して頑張ってほしい」と話していました。