【イスタンブール=シナン・タウシャン】トルコの最大都市イスタンブールのナイトクラブで1日未明(日本時間同朝)、何者かが銃を乱射し、ソイル内相によると少なくとも39人が死亡、60人以上が負傷した。身元が確認できた死者のうち15人は外国人。犯人は逃走しており、警察が行方を追っている。店内は当時、新年を祝う客数百人でにぎわっていたという。地元県知事は「テロ攻撃」と断定した。
犯行声明は出ていないが、トルコでは過激派組織「イスラム国」(IS)や少数民族クルド人の反政府勢力によるテロが相次いでいる。
在イスタンブール日本総領事館は「日本人が巻き込まれたとの情報は確認していない」としている。
現場はボスポラス海峡沿いの有名ナイトクラブ「レイナ」。同海峡を挟んだ欧州側に位置する。知事によると、犯人は入り口で警察官1人と市民1人を射殺後、店内に侵入、銃を乱射したという。
サンタクロースの格好をしていたとの報道もある。欧米流のライフスタイルを好む市民らを狙った可能性も指摘されている。
地元紙によると、イスタンブールでは新年を祝う市民らへのテロを警戒し、2万5千人規模の警察官が警備に当たっていたという。
オバマ米大統領は哀悼の意を表明した。米国家安全保障会議(NSC)のプライス報道官は声明で「恐ろしいテロ攻撃だ」と非難した。欧州連合(EU)のモゲリーニ外交安全保障上級代表は「このような悲劇の防止に引き続き取り組んでいく」とツイッターで述べた。