蹴球探訪
奇跡の初優勝見えた レスター・岡崎が激白「試合後はいつも悔しい」(4月27日)
【格闘技】内山高志が王座返り咲き失敗2017年1月1日 紙面から
◇WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ▽12月31日▽東京・大田区総合体育館▽観衆4300人 かつての日本のエース、内山高志(37)=ワタナベ=が王座返り咲きに失敗した。前WBAスーパーフェザー級王者の内山は、4月に敗れた因縁の相手、スーパー王者のジェスレル・コラレス(パナマ)とのリマッチに臨んだが、最後までペースをつかめず1−2の判定で敗れた。負ければ引退とも取り沙汰されたが、試合後は進退を明言しなかった。WBAライトフライ級王者の田口良一(30)=ワタナベ=は引き分けで5度目の防衛に成功した。 「もっと力を出し切りたかったという思いはある。6回ぐらいから行こうとして効かせたパンチもあったが、うまくさばかれてしまった」 控室のスツールに深く腰掛けた内山が、天井をあおいでフーッ、と大きなため息を吐いた。左前頭部が少し赤くなっているだけで、ダメージはほとんどない。うまく逃げられた、としか表現しようがない内容だが、結果は1−2の判定。8カ月前に敗れた相手に連敗という結果に、落胆は隠せなかった。 所属ジムの渡辺会長の「敗因は相性」というせりふがすべてだった。プレッシャーをかけてからのボディーブローが効いてきた6回以降も、相手が反射的に返してくるパンチの手数と変則的な動きにペースをつかみきれない。内山は「判定は妥当だと思います」と潔かったが、ファンには悔しさが残った。 内山は前戦の映像を何度も見返したという。「見れば見るほどリベンジしてやるという闘志がわいてきた」。負けたままでは終われない。その一念こそが、リングへ戻る原動力だった。 負ければ引退、と取り沙汰されていたが、現在は未定だ。「まったく何も考えていないです。一部で引退を決意とか出ていましたが、そんなことは全然ない。しばらく休んで考えます」 緊迫感に満ちた12ラウンドを戦い抜き、健在ぶりは見せた。一方で、37歳という年齢は決断を迫る。世界的な激戦区のスーパーフェザー級で11度も防衛を重ねた不世出の名ボクサーは、このままリングを去ってしまうのか。 (藤本敏和) PR情報
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