判定でジェスレル・コラレス(左下)に敗れて厳しい表情を見せる内山(右上)=東京・大田区総合体育館で2016年12月31日、宮武祐希撮影
プロボクシングの世界タイトルマッチは31日、東京・大田区総合体育館で行われ、スーパーフェザー級は前スーパー王者の内山高志(37)=ワタナベジム=が、現スーパー王者のジェスレル・コラレス(25)=パナマ=に1-2の判定で敗れた。
再戦、追い詰めたが
判定の結果が読み上げられ、場内はため息に包まれた。内山の雪辱はならなかった。
2016年4月にベルトを奪われたコラレスとの再戦。内山はガードを固めながら、ボディーを狙った。五回に左フックがタイミング良く当たりダウンを奪い、九回終了間際にも相手をぐらつかせ、追い詰めたかに見えた。
だが、たたみかけることができなかった。内山は「相手はよけるのがうまく、さばかれた感じ。カウンターもうまく、踏み込めなかった」。クリンチで逃げられたこともあって「終わっても余力が残っている。出し切りたかった」と話した。
「リベンジしたいという気持ちだけ」と、再起戦を挟まずに臨んだ試合だ。7年ぶりに外国選手を練習パートナーに招き、ビデオを使って相手を研究して臨んだが、結果に結び付けることができなかった。
37歳になった内山。進退について話題が及ぶと、「この試合にかけていたので、まだわからない」と明言は避け、静かに敗戦を受け入れた。【村社拓信】