【ウィーン三木幸治】東欧ルーマニアのヨハニス大統領は12月30日、中道左派の与党・社会民主党のソリン・グリンデアヌ元電気通信相を首相に指名し、組閣を命じた。当初、社民党は欧州連合(EU)初となるイスラム教徒の首相候補、セビル・シャイデ元地域開発・公共行政相を推薦したが、ヨハニス氏が拒否した。地元メディアが伝えた。
ヨハニス氏はシャイデ氏を拒否した理由を明らかにしていない。地元メディアは、シャイデ氏の夫がシリア政府の元官僚で、反体制派と内戦を繰り広げるアサド政権への支持をフェイスブックに書き込んでいたことから、「治安上の理由があったのでは」と推測している。
ルーマニアでは、11日の上下両院選で社民党が消費税減税や最低賃金の引き上げなどを訴えて勝利。中道右派の自由民主主義同盟と連立政権の樹立に合意していた。