個人型確定拠出年金 60歳未満すべての人に拡大

公的年金に上乗せして給付を受ける私的年金、「個人型確定拠出年金」に加入できる対象が1日から、基本的に60歳未満のすべての人に拡大され、厚生労働省は老後の所得保障の充実に向けて、制度のさらなる普及を図りたいとしています。
公的年金に上乗せして給付を受ける個人型確定拠出年金は、加入者みずからが任意で掛金を拠出して運用し、その結果に基づいて、将来の給付額が決まる私的年金です。

加入できる対象は、これまで自営業者などに限られていましたが、1日から、公務員や専業主婦など、基本的に60歳未満のすべての人に拡大されました。

個人型確定拠出年金は原則60歳までは解約できないものの、掛金の全額が所得から控除され、運用で得られた利益は非課税となるほか、一時金や年金として受け取る際にも、税制の優遇措置を受けることができます。

一方、加入者の数は去年10月末の時点で、およそ28万6500人と、加入できる対象者に占める割合は、0.7%にとどまっています。

厚生労働省は個人型確定拠出年金に英語の頭文字を取って、「iDeCo」という愛称をつけて周知を進めており、老後の所得保障の充実に向けて、制度のさらなる普及を図りたいとしています。