80代夫婦が浴槽で死亡 熱中症で溺れたか 専門家が注意喚起

80代夫婦が浴槽で死亡 熱中症で溺れたか 専門家が注意喚起
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大阪・西淀川区の住宅で、80代の夫婦が風呂の浴槽の中で死亡しているのが見つかり、警察が調べた結果、2人は入浴中に熱中症で意識を失って溺れて亡くなったとみられることがわかりました。専門家は、「浴槽の中で熱中症で溺れて亡くなるケースは多く、特に高齢者は注意が必要だ」と呼びかけています。
29日の夜、大阪・西淀川区の集合住宅で85歳の夫と83歳の妻が風呂の浴槽の中で死亡しているのを同居している次男が見つけました。2人に目立ったけがなどはなく、警察が死因を調べた結果、2人は熱中症で意識を失って浴槽の中で溺れて亡くなったとみられることがわかりました。次男の話では2人は仲がよく、以前から一緒に風呂に入っていたということです。

熱中症に詳しい大阪国際大学人間科学部の井上芳光教授は「浴室で体が温められると皮膚に近い血管が開いて血圧が下がり、血液が脳に届きにくくなる。今回はその結果、熱中症の症状の1つの熱失神と呼ばれる状態になって意識を失ったと考えられる。熱失神となって浴槽で溺れて亡くなるケースは多く、中でも高齢者は血圧を調整しにくいため特に注意が必要だ」と呼びかけています。