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【大相撲】

正代、白鵬に10番全敗、「強くなって恩返し」 横審の稽古総見で

2016年12月29日 紙面から

稽古総見で汗を流す正代(左)と白鵬=両国国技館の相撲教習所で(福永忠敬撮影)

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 大相撲初場所前の横綱審議委員会(横審)による稽古総見が27日、東京・両国国技館であり、新関脇の正代(25)=時津風=が白鵬の洗礼を浴びた。先場所優勝した鶴竜(31)=井筒=は豪栄道(30)=境川=を横審が座るテーブルにぶつけるほど強烈に押し倒すなど、好調をアピールした。

 白鵬から稽古相手に指名された正代は「胸を出してもらえるのは期待されているから」と思いつつ、「ドキッとしました」というのが正直な心境だった。

 稽古が始まると、白鵬のスピード、立ち合いのパワーに圧倒されてたじたじ…。正代はもろ差しを得意にするが、「狙っても、右が入っても左が入らない。自分の形にさせてもらえない。単純に力負けです」と一方的に寄られ、投げられ、押されて、引かれ、10番の稽古で全敗となった。

 「だいぶ足がすくんでました。全然歯が立たなかった。グッと押し込もうとしたときにはかわされて…。力の差を感じました。いつもより番数は少ない分、密度が濃かった」とうなだれたが、それでも「指名されたことは光栄なこと。素直にうれしい」と新関脇は前を向いた。

 このまま終わるわけにはいかない。稽古場の恩は本場所で返す。「胸を出していただいてこれだけ強くなった、というのを本場所で感じていただければ」と誓う。

 一方、白鵬は余裕たっぷり。いつも両肘につけているサポーターも、手首のテーピングもないまま稽古し、「いい汗をかきました。(若手の活躍に)ついていくくらいの感じです」。昨年夏場所以来、遠ざかっている優勝にも「37回しかしてないので頑張ります」と笑わせた。 (岸本隆)

 

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