シリア停戦発効から半日 戦闘おおむね収まる

シリア停戦発効から半日 戦闘おおむね収まる
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内戦が続くシリアで、アサド政権と反政府勢力の停戦が発効してから半日がたち、これまでのところおおむね戦闘は収まっているもようで、このまま停戦が維持され和平協議につなげられるのかが焦点となっています。
シリアのアサド政権と反政府勢力は、それぞれを支援するロシアとトルコの仲介によってシリア全土で停戦することで合意し、現地時間の30日午前0時、日本時間の30日午前7時に、停戦が発効しました。

内戦の情報を集めているシリア人権監視団によりますと、停戦に入って半日がたった時点で、南部のダラアやクネイトラなど一部の地域では散発的に戦闘が起きているものの、おおむね戦闘は収まっているもようだということです。一方で、停戦の対象外とされている過激派組織IS=イスラミックステートが支配する北部のバーブでは、30日もトルコ軍が軍事作戦を続けています。

今後、停戦が維持されれば、来月にもカザフスタンで開かれる方向で調整が進められている和平協議に、アサド政権と反政府勢力の双方の代表が参加することになっています。

これまで国連が仲介して開かれてきた和平協議は、ことしの春以降中断されたままになっていますが、今回の協議はアサド政権を支援してきたロシアが主導して開くもので、軍事的に優位に立つ政権側に有利なかたちで内戦の終結を図ろうとしていると見られています。