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長いものには巻かれない

常識は非常識かもしれないと考えてみる

WordPress とは何なのか? 今さらですが初歩の初歩

WordPress Web製作

WordPress のテクニカル情報はネット上に溢れていますので今さら感がありますが、もう少し基礎的な、一般常識として知っておくと良いかもしれないWordPressネタを取り上げます。

こんにちは。ブログを更新できなくなって10日も経ってしまったダメブロガーのなほちゃんです。

明日で2016年も終わりで、皆さん振り返りをされていますが、私はブログを始めてまだ2カ月目。振り返るネタもないので、最後も普通に行きます。

なぜ今さら WordPress を取り上げるのか

先日、短大の2年生でWeb製作を学んでいるという女子と話をしました。
今どきはWeb製作を学べる短大があると知って驚きましたが、その子がWordPressを知らないと言うのにはもっと驚きました。

また、先月、近所の商工会議所主催で「ホームページ作成講座」が開かれたことが地元新聞で報じられていました。「Webサイト」を「ホームページ」と呼ぶこと自体ダメ勉強会の烙印を押されそうですが、内容が「ホームページビルダーを使ってHTMLを学ぼう」というのにはズッコケました。昭和ですか?

なほちゃんはフリーランスでIT業を営んでいますが、仕事の内訳はだいたいこんな感じです。めちゃくちゃざっくりですが。

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WordPress」はインストールからテーマから全て構築することもありますし、現在運用中のもののカスタマイズの場合もあります。

「ネットショップ構築」は、EC-CUBEがメインですが、FutureShop や おちゃのこネットを扱うときもあります。

「その他」は、ドメインの移管代行や、お客さんの元でネットワークの設定をしたり、機器を購入してセットしたりという仕事です。

ネットショップで、EC-CUBE や FutureShop を扱う時は WordPress と連携させることが前提となりますし、その他のドメイン移管も WordPress に付随してくることが多いので、ほとんどの仕事に WordPress が絡んできます。なほちゃんのお客様が偏っているだけかもしれませんが、WordPress が使えなければ仕事がなくなります。

それなのに、短大のWeb製作を学ぶコースで WordPress を扱わないとか(たまたまその学生さんが寝ていたのかもしれませんが)商工会議所がホームページ製作入門でWordPress に触れないとか、ありえないです。

というわけで、今や WordPress は社会常識と言っても良いぐらい普及しているので、取り上げようと考えたしだいです。

で、WordPress とは何なんでしょう?

WordPress とは何かを説明する前に、WordPress を連呼してしまいました。すみません。っていうか、WordPress という言葉自体は知っている方が多いのではないでしょうか。ただ、WordPress が何かを具体的に説明するのは、Web製作事業者じゃない方にとっては難しいかもしれません。

では、WordPress を一言で言うと何か? よくあるのが「CMS の一つです」という回答。CMSは「Contents Management System」の頭文字を取ったもので、訳すと「コンテンツを管理する仕組み」ということになるでしょうか。これでも、よく分からないですね。

用途で考えてみると

用途で考えてみます。「WordPress ってブログを作るやつでしょう? はてな、みたいな。」そう。そのとおりです。プログ(コンテンツ)を管理する仕組み、ということになります。でも今は、ブログだけではなくて、会社のWebサイトにも WordPress が採用されています。色々なコンテンツ(情報)を管理するシステムに成長しているんですね。

仕組みで考えるみると

WordPress は、PHP というプログラム言語で作られています。プログラムは全て公開されており、WordPress の公式サイトから無料でダウンロードできます。PHP言語が分かれば、自由に機能を追加したり変更したりすることができます。

WordPress を動かすには、PHPの入ったコンピュータとデータベース(標準的にはMySQL)が必要になります。PHPMySQL自体も無料で配付されていますので、Windowsパソコンに導入することもできますが、色々面倒なので、普通はPHPMySQLを使えるレンタルサーバーに導入します。ちょっと分かりにくいので、図にすると、こうなります。

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ここで重要なのが、データベースの役割です。ブログなどのコンテンツは全てデータベースに保管されます。写真はサーバー内に保管されますが、記事の中のどこに写真を配置するかという情報や、サーバー内のどこに写真が保管されているかなどの情報はデータベースに保管されます。

WordPress は「コンテンツの保管」と「コンテンツの取り出し」という役割を担っています。WordPressCMS(Contents Management System「コンテンツを管理する仕組み」)であるという意味が、何となく理解できますよね。

CMSは他にもあって、MovableTypeXOOPS などが有名ですが、仕組みは同じです。

データベースを覗いてみると

データベースにも種類がありますが、MySQLが一番普及しています。MySQLには phpMyAdmin というデータベースを管理するためのツールがあります。このツールを使うと、データベースを直接操作して、データを追加したり、修正したりできます。たいていのレンタルサーバーには、このツールがインストールされているのですが、稀に、自分でインストールしてください、と言われることがありますので気をつけましょう。

phpMyAdmin を使って、WordPress のデータを覗くとこんな感じ。

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ちょっと古めの phpMyAdmin ですが、こんな風に、分かりやすく表示してくれます。WordPress には12個のテーブルがあることが分かりますね(テーブルの数や中身はWordPress のバージョンによって微妙に違います)割とシンプルです。ここに投稿した記事が保存されていくというわけです。

なほちゃんはプログラマなのでデータベースの構造がどうなっているのか知らないとカスタマイズするのが不安になってしまうのですが、大部分の WordPress ユーザーの方は、データベースの中までは見ないみたいです。

なぜ WordPress がこれほど普及したのか

最近では、HTML でゴシゴシ Webサイトを作ることはなくなって、ブログじゃなくてもWordPress で Webサイトを作るのが主流です。その理由について考えてみました。

検索エンジンで上位表示されやすい

情報量(コンテンツの量)を増やす仕組みが整っていて、1記事書くと、カテゴリ別の記事、タグ別の記事、著者別の記事、というように、複数の記事が自動で作成されます。この仕組みは Google から見たらスパム扱いされるのではないか、と危惧している人もいるみたいですが、「WordPress で記事をたくさん作ると検索エンジンで上位表示されやすくなる」ということは誰もが実感していることで、これが WordPress 人気の一番の理由です。

導入が簡単

いくら検索エンジンに好かれるからといっても、導入が難しければ、ここまで普及しなかったでしょう。とにかくインストールがすごく簡単です。

昔は、自分でダウンロードしてサーバーに入れなければなりませんでしたが、近ごろでは、WordPress を自動インストールできるようにしているレンタルサーバーが増えていて、手軽に使える環境が整っています。

自由にカスタマイズできる柔軟性

構造がシンプルで、カスタマイズしやすいです。お客様のどんな要望にも応えられる柔軟性があり、一見 WordPress に見えないような Webサイトもたくさん作られています。

また、WordPress 本体のプログラムが公開されているので、機能を追加するためのプラグインと呼ばれる追加プログラムがたくさん作られていて、プログラミング の知識がなくても簡単に機能を追加することができます。

WordPress を採用すべきWebサイトとは

ここまで褒めておきながら、あなたのブログは「はてな」じゃんって突っ込まれそうですね。

WordPress にも弱点があります。ブログを書いて、PVが上がっても、どんな人が見てくれているのかが分かりにくくて、孤独感がある、というんでしょうか。壁に向かって話をしているような感じがします。ブログを書く以上は、「今日のは面白かったよー」とか「今日のはイマイチ」なんていう感想が欲しいのです。WordPress にもコメントをもらう機能はありますが、書いてくれる人は少ないです。

なほちゃんは長いこと WordPress 信者だったんですが、はてなを始めてから見方が変わりました。やっぱり向き不向きがあるもんだなぁと実感しています。

では WordPress に向くWebサイトとは何か、と言えば、ずばりコーポレートサイトですよね。会社のサイトがアメブロじゃ「ちょっとー」って思いません? でも信じられないことに、そういう会社ってたくさんあるんです。

WordPress あるある

一番よくあるのが、ブログをはてなやアメーバなんかでやっていて、WordPress で新しく Webサイトを作ったので、旧ブログへのリンクを新サイトに貼っといてっていうもの。リンクを貼るだけなら良いんですが、新サイト運用後もブログをはてななどで書き続けるっていう人。ちょっと待て。それでは WordPress にした意味ないじゃん。

他に驚いたのが、お金をケチってクラウドワークスの安いところに Webサイトを頼んだら WordPress で作ってくれたんだけど、記事の修正の仕方が分からないから教えてくれって言われて見てみたら、全ページ、記事が画像で作られていたこと。画像は JPEG だから、その画像を作ったソフト(フォトショ)とかがないと修正できないじゃんって、違うよ! そうじゃない。それでは WordPress にした意味がない。

・・・というように、私の身近でこういうことがしょっちゅう起きているので、世界で見たらひどい目にあっている人がたくさんいるんだろうなぁと思います。

WordPress は確かに、HTMLやスタイルシートなんか知らなくても、誰にでも簡単に使える素晴らしいソフトではありますが、知らないで使うと痛い目に合うことがあります。家を建てるのと同じで、業者に頼むんだから全てお任せにしてしまうと、ぼったくり業者にやられる可能性大です。会社でWebサイト担当者になってしまったら(若いというだけで押し付けられるケースも多いらしい)、ある程度は勉強することをお勧めします。

このブログでは、優れたWeb製作業者の見つけ方なども取り上げていきたいと思ってます。

 

それでは、今年のブログはこれでおしまい。明日はゴロゴロしながら紅白見たいな。厳しいチャンネル争奪戦が待っている♪


来年の今ごろもブログを続けられるように頑張りますので、よろしくお願いします。

良いお年をお過ごしください。