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【厳選・医療ニュース】1時間でショック症状に…人食いバクテリア  過去最多のワケ

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【厳選・医療ニュース】
1時間でショック症状に…人食いバクテリア  過去最多のワケ

「人食いバクテリア」と恐れられる劇症型溶血性レンサ球菌感染症を引き起こすことがあるA群溶血性レンサ球菌(国立感染症研究所提供) 「人食いバクテリア」と恐れられる劇症型溶血性レンサ球菌感染症を引き起こすことがあるA群溶血性レンサ球菌(国立感染症研究所提供)

 患者の手足は赤く腫れ、立っていられないほどのめまいと痛みを訴えている。このままでは24時間以内に死に至る恐れがある。原因の病原体は確定されていないが、とにかく処置を始めなければ…。手足の壊死(えし)などの症状が急速に進行し、高い致死率から人食いバクテリアと呼ばれ恐れられる「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の患者が今年、469人(11日現在)と過去最多を更新した。実際に診療に当たった医師は「だるさ、めまいなど強い全身症状、手足の赤みや痛みがあれば受診してほしい」と話す。(社会部 道丸摩耶)

致死率は3~4割

 国立感染症研究所によると、平成18年に現在の届け出基準になって以降、劇症型溶血性レンサ球菌感染症の患者の報告は増加傾向だ。23年以降、年間200人前後で推移していたが、昨年は431人となり、今年は450人を上回った。

 増加の原因ははっきりと分からないが、聖路加国際病院の古川恵一内科部長(感染症科)は「高齢化で抵抗力の弱い人、糖尿病などの持病を持つ人が増えていることや地球の温暖化が関係しているのかもしれない」と分析する。

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