12月27日 10時01分
名古屋大学医学部附属病院で、5年前、80代の女性患者がCT検査で肺がんの可能性を指摘されましたが、主治医が見逃し、その後、死亡していたことが分かりました。
病院は医療ミスを認め遺族に謝罪しました。
名古屋大学医学部附属病院によりますと、平成23年2月、左耳の痛みを訴えた名古屋市の80代の女性患者のCT検査を行った結果、左耳のがんのほか、肺にがんの可能性があるという診断が出ました。
しかし、耳鼻いんこう科の主治医は診断の確認を怠り、女性は左耳のがんの手術だけを受けました。
女性は3年後にがんの転移を調べる検査を受けたところ、進行した肺がんが確認され、治療を受けましたが、去年4月に死亡しました。
病院は主治医が肺がんの診断を見逃したことで女性が死亡した可能性があるとして、医療ミスを認め、遺族に謝罪するとともに賠償金を支払うことにしています。
これを受けて、病院は複数の医師で診断結果を確認することを徹底したということです。
名古屋大学医学部附属病院は「信頼して受診していただいたのに、ご期待に応えられず、大変申し訳ありません。安全な医療システムの構築にさらに努めていきたい」としています。
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