溝畑宏大阪観光局理事長は日本観光庁長官当時の2012年初め、韓国を訪問した。2011年の東日本大震災と原発事故の余波で急減した韓国人観光客を引き戻そうと長官が自ら動いたのだ。溝畑氏は当時、日本の安全性を強調し、愛国歌(韓国の国歌)を熱唱して話題になった。
昨年4月に新設された大阪観光局の初代理事長に就任した溝畑氏の立場は4年で180度変わった。日本を訪問する韓国人は爆発的に増えたが、訪韓日本人観光客は2013年に急減した後、減少傾向が続いている。昨年の訪日韓国人観光客は約400万人と、中国人(約500万人)に次いで2番目に多かった。一方、昨年韓国を訪問した日本人観光客は前年比19.4%減の183万8000人だった。歴代最低水準だ。
--急減した観光客の数を増やすことができた秘訣は。
「円安の影響が大きかったが、日本全体が観光に積極的に取り組んだのが転機になった。特に政府が個別観光客(FIT)に対する観光ビザ発行条件を緩和したのが効果的だった。大阪の場合を見ると、関西空港が日本国内で唯一、格安航空会社(LCC)を受け入れたのが功を奏した」
--特に大阪を訪問する外国人観光客が多い。
「昨年の訪問客525万人(1-9月基準)を超えた。前年比で倍に増えた。韓国人訪問客は初めて100万人を超えた。観光客の希望に合わせて多様なサービスを提供した点がよかった」
--大阪は周辺都市との連係が積極的だ。地域間の協力はなぜ重要なのか。
「国内の人も大都市を中心に旅行する。付近の小都市は知らないことが多い。このため大阪のような大きな都市が周囲の奈良や京都のような都市と連係し、観光客に選択権を与えるべきだと思う。いくつかの都市が力を合わせてこそ、さまざまな魅力を伝えることができ、再訪問につながる。地域にいる時間が長いほど経済的な効果も増える」
--韓国では観光客を誘致するために地域間で競争が生じたりする。
「地方同士の競争は無駄なことだ。特に近隣の地域とはお互い連係してこそ再訪問率を高め、さまざまな魅力を伝えることができる。大阪から近い京都・神戸・奈良と連係するように、大都市を中心に2時間の距離の都市と連係するプログラムが必要だ。例えば釜山(プサン)を訪問する観光客に周辺の馬山(マサン)-蔚山(ウルサン)-慶州(キョンジュ)連係コースを紹介することができる」
--韓国自治体がチメク(チキン+ビール)パーティーなど地域の祭りを開いて観光客を誘致することについてはどう思うか。
「飲食が消費を誘発する部分ではあるが、単発的なイベントだけで観光客を引き込むのは難しいだろう。それよりも地域の特色を生かしてテーマがある地域観光商品を作る必要がある。ドイツのロマンティック街道があるように、同じ食をテーマにするにしても全羅道(チョルラド)地域の『美食街道』を作るというようにだ」
昨年4月に新設された大阪観光局の初代理事長に就任した溝畑氏の立場は4年で180度変わった。日本を訪問する韓国人は爆発的に増えたが、訪韓日本人観光客は2013年に急減した後、減少傾向が続いている。昨年の訪日韓国人観光客は約400万人と、中国人(約500万人)に次いで2番目に多かった。一方、昨年韓国を訪問した日本人観光客は前年比19.4%減の183万8000人だった。歴代最低水準だ。
--急減した観光客の数を増やすことができた秘訣は。
「円安の影響が大きかったが、日本全体が観光に積極的に取り組んだのが転機になった。特に政府が個別観光客(FIT)に対する観光ビザ発行条件を緩和したのが効果的だった。大阪の場合を見ると、関西空港が日本国内で唯一、格安航空会社(LCC)を受け入れたのが功を奏した」
--特に大阪を訪問する外国人観光客が多い。
「昨年の訪問客525万人(1-9月基準)を超えた。前年比で倍に増えた。韓国人訪問客は初めて100万人を超えた。観光客の希望に合わせて多様なサービスを提供した点がよかった」
--大阪は周辺都市との連係が積極的だ。地域間の協力はなぜ重要なのか。
「国内の人も大都市を中心に旅行する。付近の小都市は知らないことが多い。このため大阪のような大きな都市が周囲の奈良や京都のような都市と連係し、観光客に選択権を与えるべきだと思う。いくつかの都市が力を合わせてこそ、さまざまな魅力を伝えることができ、再訪問につながる。地域にいる時間が長いほど経済的な効果も増える」
--韓国では観光客を誘致するために地域間で競争が生じたりする。
「地方同士の競争は無駄なことだ。特に近隣の地域とはお互い連係してこそ再訪問率を高め、さまざまな魅力を伝えることができる。大阪から近い京都・神戸・奈良と連係するように、大都市を中心に2時間の距離の都市と連係するプログラムが必要だ。例えば釜山(プサン)を訪問する観光客に周辺の馬山(マサン)-蔚山(ウルサン)-慶州(キョンジュ)連係コースを紹介することができる」
--韓国自治体がチメク(チキン+ビール)パーティーなど地域の祭りを開いて観光客を誘致することについてはどう思うか。
「飲食が消費を誘発する部分ではあるが、単発的なイベントだけで観光客を引き込むのは難しいだろう。それよりも地域の特色を生かしてテーマがある地域観光商品を作る必要がある。ドイツのロマンティック街道があるように、同じ食をテーマにするにしても全羅道(チョルラド)地域の『美食街道』を作るというようにだ」