144棟を焼いた新潟県糸魚川市の大火の現場で29日、各地からボランティアに集まった大学生や県建設業協会糸魚川支部の会員ら約80人が被災者の「思い出の品」捜しを始めた。被災者の立ち会いのもと、焼け跡のがれきを重機で持ち上げ、丁寧に掘り出した。
「写真が見つかりました」。中尾千鶴子さん(76)が経営するスナック兼住宅の跡地で、ボランティアが声を上げた。数十枚が焼け焦げてくっついていたが、外側の写真をそっとはがすと、幼い子供たちの写真が現れた。「息子の幼稚園の卒園式だね」。中尾さんの声が少し明るくなった。「これは戦死した義父の出征前の写真」などと話しながら、指でゆっくりと拭って一枚一枚見入った。店は全焼したが、中尾さんは「写真を見たら少し元気が出た。ぼーっとしていられない。また店をやりたい」と気丈に語った。
ボランティアに参加した敬和学園大学(新潟県新発田市)4年、佐藤葵さん(22)=同県村上市=は「何か役に立てばと思って来た。ちょっと触ったら崩れそうな写真が多いので、大切に扱いたい」と真剣な表情ですすを払った。
ボランティアによる「思い出の品」捜しは30日も続ける。【南茂芽育】
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