「外出する人」過去最低 高齢化やネット普及が影響か

「外出する人」過去最低 高齢化やネット普及が影響か
仕事や買い物などで外出する人の割合はこの30年間で最も低くなったことが国土交通省が行った調査でわかりました。国土交通省は高齢化に加えて、インターネットの普及などで20代をはじめとする若年層が外出しなくなっていることが影響していると見ています。
この調査は、国土交通省がまちづくりの参考にするため、おおむね5年に1度行っていて、去年の10月と11月に全国の70都市のおよそ32万人を対象にアンケートを行い、25%にあたる8万人余りから回答をえました。

それによりますと、仕事や買い物などで1回でも外出をした人の割合は、平日で80.9%、休日で59.9%で、休日には4割の人が1度も外出しなかった計算になります。

初めて調査を行った29年前と比べて、平日で5.4ポイント、休日では9.6ポイント低下し、いずれも過去最低となりました。
年代別では、1つの目的地への移動を1とすると、70代が1.60だったのに対し、20代は1.43と、高齢者を下回りました。29年前の調査では、20代は2.29で減少傾向が際立っています。

国土交通省都市計画課は「高齢化に加えて、仕事についていない人が増えるなど社会構造の変化やインターネットの普及なども影響している可能性がある」として、交通機関の影響や都市間の違いなどについても、さらに分析を進めることにしています。