・「『雨上がりの空に七色の虹が架かる』」・「ってそんなに単純じゃない」・「この夢想家でもそれくらい理解ってる」
(さくら)お仕事辞めるの?
(すみれ)そう。
わっさくら!さくら…フフフッ!お母さん。
うん。
(紀夫)ほんまにええんか?ええ。
そっか…。
(明美)4人でしてた事をこれからは3人でするんか…。
キアリスでやり残した事を整理していたすみれは…
ずっと前から考えてた事なんやけどこの明美さんのベビー相談室日本ではなじみがなくても聞いたら納得するような育児の方法がたくさんあったでしょう?
(君枝)そうねぇ。
明美さんのベビー相談室の話をまとめてお客さんに配ったらどうかな?
(良子)ええねぇ!そういうものがあったら大助かりよ。
名前を付ける?
(君枝)どんな名前がいいかなぁ?何やろな…。
(勝二)すみれさん。
いつもすみません。
(はな)
このころ3人の夫はキアリスの経理を見るようになっていました
(昭一)この作業量やったら週に一度やったら間に合わんな。
かといって我々も本業の仕事があるし…。
紀夫さん。
奥さんがおらんようになっても手伝ってもらえるんやろか?ええやりますよ。
こんな形でどうかな?
(良子)うんいいねぇ。
(明美)でも赤ちゃんの成長に合わせてお母さんが知りたい事は違ってくるから3か月ごとに区切った方がええんやないかな?そうしよう。
うん。
何してるんや?ベビー相談室での話をまとめてお客様に配るの。
そないな事したら誰かにまねされるんちゃうか?
(昭一)門外不出の大事な知識やろ。
(明美)心が狭いんですね。
えっ?何でもかんでも商売につなげなくてもええやないですか。
この育児法が広がれば事故がなくなったり助かる命があるかもしれません。
赤ちゃんやお母さんがもっともっと幸せな毎日を送れるようになるかもしれません。
だからまねしてもらっていいんです。
(昭一)そうかもしれんけど…。
すみれは店を辞めるまでの1週間原稿を書き進めていきました
名前なんやけど英語で「道しるべ」って…?ガイド。
「キアリスガイド」。
子育ての道しるべ。
ぴったりやと思う。
ありがとうこんなふうにしてくれて。
こちらこそありがとうね明美さん。
(足立)すみれさん。
タケちゃん!これまでありがとうございました。
ありがとう。
すみれちゃんありがとう!よかったらお昼に食べて下さい。
ん?ありがとう。
(小山)我が大急では今年終戦後初めてのクリスマスセールを実施します。
ようやく心から楽しめるクリスマスとなります。
つきましては皆様方の店頭にそれぞれクリスマス商戦の目玉商品を置いてほしいと思うとります。
一方子どもができたゆりでしたが…
(潔)ありがとう。
(秋山)せやけどそれやったらこれからの事はゆりさん抜きっちゅう事で考え直さなあかんのやろか?
(潔)ゆりは子ども産んでもすぐ仕事に戻る思うで。
今なぁ子守してくれるお手伝いさん探してるんや。
(ゆり)ちょっと待って!お手伝いさんって…。
その方が仕事に専念できるやろ。
私この子を預けたりしないわよ。
そしたら働かれへんぞ。
心配せんとわしに任せとけ。
なっ?
(明美)はい!
(良子)わぁ〜!こんなに進んだの?すごいねぇ。
ついつい筆が進んで…。
何読んでるんや?「キアリスガイド」です。
ああ…。
ああよろしいですね。
読みやすくて。
そうですか。
こっちはえらい読みづらいなぁ。
(昭一)「そのような形状も悪くはないといえよう」。
ほんまやえらい硬い。
そっち書いたのちゃう人やないですか?
(勝二)文章には人柄が出るからな。
(昭一)こっちを書いたのは頭が柔らかい人。
そっちを書いたのは頭が固うて面白ない人。
昭一さん!えっ何?すんませんね!うちはどうせ固うて面白ないですわ!
(昭一)いや…あのそういうつもりじゃ…あの…。
どうぞ。
ありがとう。
お店はどう?何かあった?あった。
えっ!?これや。
あ…「キアリスガイド」。
うちが書いた文は硬くて読みづらいんやて。
読む人の事を考えたらそれではあかんやろ?手伝おうか?家でもできる事やし。
助かるわ。
ありがとう。
あ…お袖がつんつるてん。
このカーディガン好きやのに…。
お母さんが直してあげる。
うん!ただいま。
(すみれさくら)お帰りなさい。
ただいま。
少し手伝ってもいいかな?家の事はちゃんとやりますから。
ああ。
翌朝の事です
ゆりはいてるか?いいえ。
(紀夫)どうされたんですか?家出した。
えっ!?何かあったんですか?何もない。
家出って何?何もないのに家出なんて…。
近江やと思います。
近江や!
(紀夫)あっ…。
潔さん!そちらにおりますか。
ご迷惑をおかけしてすんません。
今すぐにでも迎えに行きます。
(五十八)それがやあの…ゆりになぁ迎えに来ても絶対帰らんと伝えてくれて言われとんのや。
え?おんなじ色はないなぁ。
そしたらこれでもいいよ。
うん?さくら赤が好きやから。
そう。
そしたらこの辺に刺繍しよか?おリボンがいい!いいねぇ。
もうすぐクリスマスやもんねぇ。
クリスマスか…。
僕も何か考えんとなぁさくらに。
フフフ…。
おリボンや。
かいらしい。
フフッ。
(足立)すみれさん。
ああさくらちゃんも。
こんにちは。
どうしたの?元気やった?うん。
これはさくらがおリボンがいい言うからこうしたんやけどお客さんに合わせて好きな柄を入れるいうのはどうかなと思て。
龍ちゃんは汽車が好きやから…。
ここに汽車の刺繍。
フフッ。
今ね大急からクリスマス商戦の目玉商品を考えるように言われてるのよ。
もっとこう…「うわぁ〜!」なるようなもの考えて下さい。
「キアリスガイド」書きながら考えるわ。
(良子)ありがとう!それ…。
(笹井)くず入れ…ですか?さくらへのクリスマスプレゼントや。
ああ…。
ちょっと待っといて!どうかな?おお〜!ええなぁ。
わぁ〜。
(紀夫)出来た…。
喜んでくれるやろか?喜びます!
誰かのためにべっぴんを作る。
そんな時のすみれの輝きを改めて感じる紀夫君でした
お母さんこれ何?あっ見つかったかぁ。
誰が作ったの?お父さんよ。
お父さん!ああ。
ありがとう!さくらうれしい!ああそれはよかった。
もっといっぱい作って。
いっぱいって?保育所のお友達にあげたい。
それやったら全員分作ろ。
ほんま?うれしい!よかったねぇ。
(君枝良子)うわぁ〜!「うわぁ〜」ってなるようなものってこういうもんを言うんやな。
すみれちゃんありがとう。
またね。
何やかんや言うて…。
やっぱりすみれちゃんなのよね。
うん。
お願いします。
こうして一緒に2人で買い物するなんて初めての事ね。
そうやなぁ。
僕は戦地におったから帰ってきた時はさくらはもう2つやった。
赤ちゃんの時を見られんかった。
それだけは残念やったなぁと思う。
あのころはこうして3人で暮らす事が夢やった。
いろんな事があったけど夢はかなった。
楽しいわぁ…。
さくらのお友達へのクリスマスプレゼントが作れるなんて…。
そやなぁ。
楽しいな。
フフフッ。
(長太郎)ただいま〜!
近江には家出をしたゆりを迎えに潔が来ていました
わしの何があかんのや。
ゆりは社会で活躍したい言うてたやないか。
そやからわしはゆりが十分に働けるように志を守ってきたつもりや。
坂東営業部の事もこれから生まれてくる子の事も守っていく。
潔さんは何にも間違ってない。
でも私気付いたの。
ごめんなさい。
きっと変わったんです。
私にとって大事なものが…。
もう無理や!もうあかん!あ〜もう無理無理無理。
(勝二)昭一君!こないに伝票が増えとるやないか!もうやってもやっても終わらん。
そうやな。
仕事帰りに手伝う量やなくなってるな。
誰か経理を正式に入れな…。
嫌よ!知らない人入れるなんて…。
(勝二)「嫌よ」やない!それはそうと…。
「それはそうと」…?紀夫さん。
はい。
すみれちゃんのおかげで目玉商品なんとかなりました。
よかったら明日すみれちゃんと見に来て下さいね。
そうします。
よしっみんな頑張ろう!うん!頑張ろう!頑張ろう!そやな。
「泣いている赤ちゃんを前に途方に暮れているお母さんへ。
子育ては思う通りにはいきませんね。
だからこそ楽しいこともあるんですよ。
「お母さんと赤ちゃんの幸せへの道しるべになればと思いを込めてこのガイドを送ります」。
きっといいクリスマスになるわね。
うん。
おやじ…。
(正蔵)潔。
無念やったな。
(正蔵)ああ無念やった。
そやけどなぁ命というのは継がれていくもんなんや思うたらスッとなったわ。
わしにはお前がおる。
潔。
わしに孫ができるらしいやないか。
そうや。
孫かぁ。
フッフッフッフ…。
(正蔵の笑い声)
(五十八)潔君どないしたんや?おやじが出てきました。
ああ…。
(潔)夢やと思うんですけど…。
野上がか。
の…野上何か言うとったか?わしは「坂東営業部を頼む」そう言われると思うてました。
そやのにおやじは坂東営業部の「ば」の字もなしに…。
「ウシシシッ」て…。
(潔)もしおやじが生きとったらそないなふうに笑うたんやろな。
孫ができた事をただ喜んで…。
生きていれば変わる。
変わる事が生きるという事なんやておやじの喜ぶ顔見てそう思うたわ。
潔君の幸せって何や?わしはゆりとちゃんと家族になりたい。
ゆりはこれからの事どんなふうに考えてる?これからはこの子をしっかり育てたいと思うてます!家を建てよう。
わしらの家や!ありがとう。
(麻田)正蔵さんが。
何かスッと落ちたわ。
ああ何よりやなぁ。
ありがとうございます。
はい。
何ですか?これ。
ん?シナモンティーや。
すみれさんの青春の味やで。
いつも仲間と刺繍しながらああでもないこうでもない言うてなぁ…。
思いだけでようここまで…。
ご相談があります。
久しぶりやなハハハッ。
ええ…どないした?申し訳ありません!何や何や何や…。
坂東営業部を辞めさせて下さい!
(良子)出来たね。
(君枝)最高のクリスマスプレゼントや。
ねっ。
(明美)ありがとう。
ううん。
遅うなりました。
(千代子)こんばんは。
お父さんケーキは?
(紀夫)うん後で来るよ。
(2人)ケーキやケーキや!フフフッ。
すみれ話がある。
皆さんにも聞いてもらえたらと思います。
坂東営業部を辞める事にした。
えっ?辞めてこれからどないするんですか?キアリスの経理をしようと思うてます。
えっ?僕はすみれの仕事と家庭がうまくいくように間に立ちたいんや。
君はここで好きな仕事をするんや。
僕らは大事な時間を戦争に奪われた。
そやけどもっと大事なのはこれからや。
すみれの人生はあと何十年も続くんや。
僕と生きていく人生も何十年も続くんや。
本当にそれでいいんですか?
(紀夫)一番自分らしくいられる場所で輝くすみれを僕とさくらに見せてくれ。
この店をいつまでも育てて守って残していこう。
はい。
メリークリスマ〜ス!
(一同)わぁ〜!健太郎。
ほら!・「I’mdreamingofaWhiteChristmas」・「JustliketheonesIusedtoknow」・「Wherethetreetopsglisten」・「Andchildrenlisten」・「Tohearsleighbellsinthesnow」お父さん。
どうしたの?お母さんのどこが好き?う〜ん…。
愛にあふれているところ。
お母さんはお父さんのどこが好き?ちゃんと見てくれてるところ。
優しいところ。
意外に男らしいところ。
それから…計算が正確なところ。
もうええ。
2016/12/26(月) 02:50〜03:10
NHK総合1・神戸
べっぴんさん 一週間 第12週「やさしい贈りもの」[字]
すみれ(芳根京子)が抜けた後のキアリスでは百貨店のクリスマス商戦に向けた目玉商品のアイデアに悩んでいた。聖夜。紀夫(永山絢斗)はある重大な決断をすみれに伝える。
詳細情報
番組内容
キアリスを辞めると決めたすみれ(芳根京子)。君枝がその後を継いで百貨店での打ち合わせに出るようになるが、クリスマス商戦に向けての目玉商品を用意するように言われ、頭をかかえる。一方、潔(高良健吾)は子供を身ごもった妻のゆり(蓮佛美沙子)に突然家出をされてしまう。近江の実家に迎えにいくが、気持ちはすれ違うばかり。そんな時、潔の夢の中に潔の父・正蔵(名倉潤)が現れる。すみれたちのクリスマスは果たして…
出演者
【出演】芳根京子,生瀬勝久,菅野美穂,高良健吾,蓮佛美沙子,谷村美月,百田夏菜子,土村芳,名倉潤,市村正親,中村玉緒,永山絢斗,田中要次,平岡祐太,本田博太郎,山村紅葉,曽我廼家文童,宮田圭子ほか
原作・脚本
【作】渡辺千穂
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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