女性への支配許す後見人制度を批判、サウジ人男性に有罪判決
2016年12月28日 15:54 発信地:リヤド/サウジアラビア
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【12月28日 AFP】女性に対して厳格な制限を課すことで知られるサウジアラビアで、女性への広範囲におよぶ支配を男性に認める後見人制度を廃止するよう訴えていた同国の男性に、禁錮1年の刑が言い渡された。地元メディアが27日、伝えた。
地元紙オカズ(Okaz)によると、モスクでポスターを貼っているところを逮捕された男性はツイッター(Twitter)などで「女性に対する後見を止めるよう扇動した」として、東部ダンマム(Dammam)の裁判所から有罪判決を受け、3万リアル(約90万円)の罰金も科されたという。
同紙はまた、警察当局による取り調べで、男性が後見人制度の廃止を目指すインターネット上のキャンペーンに関与していたことも発覚したと伝えた。
男性は複数のモスクでポスターを掲示したことを認め、「親類の女性たちが家族から不当な扱いを受けている」と思い、たった一人でこの「啓蒙(けいもう)活動」を始めたという。男性が立ち上げたと裁判所がみなすツイッター上の請願活動には、9月だけで数千人のサウジアラビア人から賛意が集まったという。
サウジアラビアは女性の自動車運転が許可されていない世界唯一の国で、女性に対する制限が最も厳格な国の一つとされている。同国の後見人制度では、父親や夫や兄弟といった男性の家族の許可を得られなければ、女性は旅行などの活動ができない。(c)AFP
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