米女優で作家のキャリー・フィッシャーさん、60歳で死去

  • 2016年12月28日
キャリー・フィッシャーさん Image copyright Reuters

映画「スター・ウォーズ」シリーズのレイア姫として知られる米女優で作家のキャリー・フィッシャーさんが27日午前、亡くなった。60歳だった。23日にロンドン発ロサンゼルス行きの機内で着陸直前に心臓発作を起こし、病院に搬送されていた。

娘ビリー・ルードさんの代理人サイモン・ホールズさんは「とても深い悲しみと共に、ビリー・ルードは、愛する母親のキャリー・フィッシャーが今朝8時55分(日本時間28日午前1時55分)に亡くなったと明らかにしました」と家族の声明を出した。

「世界中に愛された人がいなくなり、その不在をとても寂しく思うことになります。家族全員が、皆さんのお気持ちや祈りに感謝します」

母親で女優のデビー・レノルズさんはフェイスブックに、「私の愛する素晴らしい娘の才能を大事に受け止めてくれた皆さんに感謝します。彼女を次の場所へと導く皆さんの思いや祈りをありがたく思っています」と書いた。

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ハン・ソロとして共演した俳優ハリソン・フォードさんは、「勇敢に」生きた「唯一無二の」人だったとフィッシャーさんを称えた。

「スターウォーズ」を作り出したジョージ・ルーカス監督は、「非常に頭が良くて、才能ある女優で作家でコメディアンだった。誰もに愛される多彩な性格の持ち主だった」としのんだ。

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Image caption 「スター・ウォーズ」シリーズの成功でフィッシャーさんは世界的に知られる女優になった

フィッシャーさんは最新著作「The Princess Diarist」のプロモーションで訪問していたロンドンから帰国する途中の機内で、心臓発作を起こし、心停止状態に陥った。乗客の医師の救急対応によって蘇生され、病院に搬送された。

歌手エディー・フィッシャーさんと女優デビー・レノルズさんの娘として生まれたフィッシャーさんは、1975年の映画「シャンプー」で、主演ウォーレン・ベイティーの相手役として映画デビュー。「ブルース・ブラザーズ」や「When Harry Met Sally(邦題「恋人たちの予感」)」などにも出演した。

しかしその名声を世界的なものにしたのは、「スター・ウォーズ」のレイア姫だった。1977年から公開された最初の3作に続けて出演した後、昨年公開の「フォースの覚醒」にもレイア・オーガナ将軍として登場した。

レイア姫についてフィッシャーさんは2011年に英紙デイリー・メイルに対して、最初に選ばれた時は「ちょっとしたSF映画」の役がもらえたから楽しもうと思ったと話している。

「それなのに、(スター・ウォーズは)大衆文化を覆う大空で大爆発して、私たち全員を巻き込んだ。おかげで私もひょんなことからスターになってしまった」

フィッシャーさんは文筆業でも成功し、小説や回顧録を次々に発表。また「ウェディング・シンガー」や「Sister Act(邦題「天使にラブ・ソングを…」)などの映画脚本に参加した。

最新の回顧録「The Princess Diarist」では、1976年に最初の「スター・ウォーズ」を撮影中、ハリソン・フォードさんと不倫関係にあったと明かしている。

フィッシャーさんは私生活では、精神病や薬物依存症と闘い続け、その経験についてもインタビューや自作で語ってきた。初期の回顧録は「Wishful Drinking」だった(訳注:「wishful thinking=希望的観測」という慣用表現をもじったタイトル。「希望的飲酒」のような意味)。

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Image caption フィッシャーさんは、昨年公開の「フォースの覚醒」にもレイア・オーガナ将軍として登場した
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Image caption 歌手のポール・サイモンさんと短い期間結婚していた(写真は1983年撮影)
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Image caption 母親で女優のデビー・レノルズさんに抱かれる幼いフィッシャーさん

(英語記事 Carrie Fisher, Star Wars actress, dies aged 60) 

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