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実に希望に満ちた1日だった。関西学院大学社会学部の新校舎開設記念式典に参加してきた。別に意識高く、これを目当てに関学に行ったわけではない。ちょうどこの日、関学で大学生協主催の講演会に登壇することになっていたこと、キャリアセンターとの打ち合わせがあったからだ。

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TBSラジオの超絶良番組「文化系トークラジオLife」でご一緒させて頂いている鈴木謙介先生、西田亮介先生、前からお会いしたかった高原基彰先生がご登壇するということなので、せっかくなのでということでお邪魔した。

これが、期待を想像以上に上回る、超絶良式典だったのだ。じわっと涙が出たりもした。「日本の大学だめだ論」が盛り上がりつつあり、私も同意する部分が大きいのだが、この日のこのイベントに参加して、各大学で、変わる取り組みが行われていると確信したのだった。

社会学部新校舎の目玉は、ピアエデュケーション(学生同士の相互学習)の理念を採用した共同学習室が整備の整備、これを拠点としたアクティブラーニングの展開である。

その新校舎に入ってみた。良い意味で新校舎という感じがしない、関学の雰囲気によく調和した校舎だった。

会場は満員だった。大学教職員、私のような外部の人間もいたのだけど、ほとんどが学生だ。立ち見が出そうなくらいだった。学生からの期待、熱を感じたのだった。

私のお目当ては、シンポジウムだったのだけど、その前に行われた新校舎奉献式が期待以上に感動的だった。「関学らしさ」が出ていたと思う。そうだ、関学はミッション系の大学だということを思い出した。賛美歌を歌い、聖書を朗読し、祈る、という。関西学院大学ハンドベルスクワイアの演奏まであった。

社会学部長の荻野昌弘教授の式辞は関学社会学部の歴史を感じさせるもので、これまでの歩み、大切にしてきたことが伝えられた。ハコモノが出来ただけでは意味がなく、この校舎でのこれからの日々が大事である、とも。

その後、関西学院大学のゴスペルクワイアの演奏があったのだが、私はゴスペルはあまり聴いたことのない人なのだけど、胸を打つ演奏だった。魂感じた。

再び賛美歌を歌い、式は終了した。

途中、「主よ、二年にわたる社会学部の工事をお守り頂き感謝」みたいな言葉には、「そうか、そういう風に言うのか」と思ったりしたが、この辺は会社の営業部の新年のお参りでも似たようことを言ったりするので、ね。「リクルート じゃらんの目標達成を見守りたまえ」みたいに神主が読み上げる場にいたことがあるな、そういえば。

関学が、社会学部が大事にしていることが伝わる、関学らしい式典だったということがよくわかった。

第二部のシンポジウムは、良い意味で私の期待と違った。西田亮介先生、鈴木謙介先生のプレゼンは、率直に言うと、立命館大学での取り組み、今回の関西学院大学でのチャレンジということがよくわかりつつも、紹介されているメソッドなどの点においては新しい発見はあまりなかったのだけど(私も最近まで院生で、そして、相互学習を促すようなラウンジがあったりしたので)、よく考えると私はメインの顧客ではないわけで。学生にこの新しい校舎、設備を利用した学習の理念を説明するわけで。その意義と熱が伝わるプレゼンだったと思う。

私は人のプレゼンを見るときは、一緒に周りの反応も観察するのだけど、学生からの期待感がひしひしと伝わってきた。

他に登壇したのも関学の准教授だらけだった(西田先生は立命館大学大学院)。参加した教授たちの反応、何よりも学生たちの反応を見て、彼らがいかに信頼され、期待されているかがよくわかった。

個人的には、元気な准教授がたくさんいる大学・学部は教育機関としても、研究機関としても強いと思う。「教授」となると、教育にも研究にも情熱を失っている人が多数いるので。

ラジオ番組でご一緒するときとはまた違った教育者鈴木謙介、西田亮介を見ることができたなと思ったり。

このピアエデュケーション(学生同士の相互学習)の理念を採用した共同学習室などの取り組みに、学生が期待している感をひしひしと感じたり。

その後、キャンパスツアーに参加したのだが、実に充実した設備だった。例の共同学習室は、スタッフも常駐しており、移動式の椅子など設備も実に使いやすそうだった。PCも十分な数、用意されていた。

まあ、こういう大学改革って、事務機器メーカーやITベンダーの良い営業先になっているんだろうなと思ったりもしたが。

ヨイショばかりだとあれなので、ツッコミどころも入れておくと、院生の共同研究室は率直に使い辛いのではないかと思った次第だ。まるでラーメン屋「一蘭」のように、ついたてがあり、狭いスペースで研究するという。院生専用のロッカーなどがあるなどの点では恵まれていたが。机が小さく、使いづらく感じた。この点、最近まで通っていた大学院は、ICカードでロックできる5人で使えて本棚もたっぷりある共同研究室がたいていの場合、割り振られ、さらに開放感のあるフリースペースの研究用机があり、自由に使うことができ、使いやすかったな、と。

とはいえ、この辺も、その大学にとってのベストというのがあるのでなんとも言えない。キャンパスツアーで案内してくれた院生によると、関学の社会学部の院生は1学年だいたい8人だそうで。彼らが快適に使うには十分なスペースなのだとも言える。

出来事日記のように、長くなってしまった。

若い教職員の大学を変えるという熱、学生たちの学びたい衝動が、気持ちいい空気をつくっていて、実に気持ちよかったのだった。

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私は2009年から関学のキャリアセンターの講座の1つを担当している。採用担当者の頃も関西を担当していた頃があり、関学にはずっとお邪魔しているし、関学生を面接する機会もよくあった。

この大学と学生は実に気持ちいい。よく学び、よく遊ぶという。

この芝生も、自由な空気があっていい。式典では「スタンフォードか、関学か」という話が出ていたけど。ただ、よくよく見るとみんな単にゆっくりしているだけでなくて、意外にマジな話をしていたり、サークルの練習をしていたり。学生生活っていいな。・・・木陰でくつろいでいるアベックを見たときには、「ああ、私が学生時代だったら、遠くから石を投げたい気分だったろうな」と思ったが。今や、僕もリア充だもんね。だって、結婚してるもん。この点、このリア充関学生アベックに圧勝だ。まあ、木陰で別れ話をしていたのかもしれないけどねw

シンポジウムの登壇者も言っていたけど、今回、共同学習室のようなものが出来たことで、単位をとり終わった後も、就活が終わった後も、大学にふらりと行って勉強をしたり、学生同士のつながりができたりという、「勉強したくなる場」「ふらりと寄りたくなる場」ができたのは良いことだと思う。

今後の展開、成果に期待。

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学内にある東京庵で焼肉定食半から(唐揚げ0.5人前つき)を頼みつつ、ああ、いいイベントだったと余韻にひたったのだった。

火曜から始まった、私が担当しているムサビの「キャリア設計基礎」の受講生たちの熱もそうだったけど、学びたいと思っている学生の熱って、あるよね。別にお客様扱いするつもりはないし、そうしてはいけないのだけど、彼らの学びたい衝動を無駄にしてはいけないと思った次第だ。

今週は、千葉商科大学の国際教養学部設立記念シンポジウムにも行く。こちらも楽しみだ。



大学生活といえば、この本もよろしくね・・・。

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関学の生協でもプッシュされていたよ。

今日はこれから西宮市長選に当選した今村岳司さんにご挨拶し、甲南大学西宮キャンパスで講演。日本の学生のやりたい衝動に応えよう。