【ホノルル=兼松雄一郎】米アマゾン・ドット・コムは27日、自社で開発した自動応答スピーカー「エコー」など、簡単な人工知能(AI)を使った「AI家電」の年末商戦の売り上げが昨年の9倍以上となったと発表した。今年だけで数百万台を販売しており、アマゾンが家電メーカーとしても存在感を増してきている。
同社は「エコー」シリーズがアマゾンの通販サービス上で今年最も売れた商品だったとしている。増産が追いつかず、在庫切れへの対応に追われたという。エコーはマイクを内蔵しており、利用者が音声で指示することでネット通販、照明の操作、音楽再生、簡単な検索などの機能が使える。台所で手がふさがっている状況でのレシピに関する質問などにもよく使われている。
今年の年末商戦では、ネット通販需要の急拡大に対応し、アマゾンは米国だけで20万人以上の労働力を投入。世界で10億点以上の商品を出荷した。世界の顧客の72%以上が携帯端末経由で発注した。アマゾンの携帯端末向けネット通販アプリを使った購入は昨年比56%増となった。会員登録して同社の有料早期配送サービスを使った顧客数も過去最高となった。