阿部浩明
2016年12月28日03時00分
三陸鉄道(本社・宮古市)の今年度の決算見通しが3年ぶりに赤字になることが、27日に盛岡市で開かれた取締役会で沿線首長らに報告された。通期の経常損益は1億8200万円の赤字(前年度は1億3500万円の赤字)で、設備維持補助金などを補塡(ほてん)した後の当期損益は3100万円の赤字と見込んでいる。
三鉄によると、4~10月期の乗客は32万人で前年同期比で7万人減少。台風10号の豪雨災害やJR山田線(盛岡―宮古)の一部区間で1年以上も運休が続いていることが響き、定期利用者も観光客も大幅に落ち込んだ。その結果、運賃収入は前年同期の約78%の1億7800万円だった。
また、2018年度末の山田線(宮古―釜石)移管に向け、約40人の要員確保や車両の増加、駅舎の整備など準備を進める。中村一郎社長は「(南北リアス線の)163キロが一本になるので、沿岸市町村を名実ともにつなぐ役割を果たしていきたい」と述べた。
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