文在寅氏「韓国大統領、まず米国に行くべきというのは固定観念」

文在寅氏「韓国大統領、まず米国に行くべきというのは固定観念」

 韓国の最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)元代表は26日「韓国の大統領は無条件にまず米国へ行くべきという固定観念を克服すべき」と発言した。文氏は最近、米国・中国など周辺国に事前説明することを前提に「大統領に当選したら、米国よりもまず北朝鮮に行く」と発言し、物議を醸していた。また文氏は26日、自分は潘基文(パン・ギムン)国連事務総長に大統領選挙で勝てるとも語った。

 文氏は26日、自身のシンクタンクが「責任安保、強い韓国」をテーマに韓国国会で開催したフォーラムに出席し、「北朝鮮の核問題を解決できるなら、どこにでも行き、誰とでも会う」という趣旨の発言を行った。また文氏は「北朝鮮にまず行くことができるのかという質問への答えが、思想チェックのようになっている悲しい現実」と語った。さらに文氏はこの日、自身に対する外交・安全保障面での批判を意識したかのように「私はきょうから、『従北』(北朝鮮に追従する)の意味を新たに規定する。軍隊を避ける人々、防衛産業不正をする人々、特戦司(特殊戦司令部、特殊部隊)出身の私を見て従北だという人々が本物の従北」とも主張した。これに対し、観客からは拍手も湧き起こった。文氏の後ろには大きな太極旗(韓国の国旗)の垂れ幕が掲げられ、客席には陸・海・空軍の元将官も10人ほど姿を見せた。

 文氏は「過去9年間の安全保障における積弊を清算しなければならない」として▲安全保障上の無能と無責任▲防衛産業不正▲兵役不公正▲党派色論と従北狩り-を「4大積弊」と規定した。文氏は「政府発表の通りなら、海軍の哨戒艦が北朝鮮の潜水艦によって沈められ、延坪島は砲撃を受けた。無能な上に責任も負わないのは、偽保守政権の最大の積弊」と主張した。「『天安』が沈められた」とは言ったが、「政府発表の通りなら」という但し書き付きだった。

 これに先立ち文氏は、ポッドキャスト(インターネット放送の一種)「ナヌン・コムスダ」(「私は小ざかしい」の意、通称ナッコムス)メンバー、チョン・ボンジュ氏のネットラジオに出演し、自らの大統領選ブランドとして「準備ができた人間」を挙げた。これまで文氏は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の「権威主義清算」、李明博(イ・ミョンバク)元大統領の「経済」といった、中心となるイメージがないという指摘を受けてきた。文氏は「私は今回の大統領選挙では、準備ができた人間だ。それを自分のブランドにしたい。今回は大統領選挙の期間も短く、引き継ぎ委もないので、ぐずぐずしては国政を無駄にすることになる」と語った。与野党の大統領選ランナーの中で、自分が一番準備ができている候補だと強調したわけだ。

朴国熙(パク・ククヒ)記者
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