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 介護大手SOMPOホールディングスは有料老人ホームでの排尿介助にIT(情報技術)を活用する実験を始めた。腹部にセンサーを付け、尿のたまり具合を把握。排尿にちょうどよい時に職員がトイレに連れて行く。同社はおむつの削減や職員の負担軽減にもつながると見る。

 東京都練馬区で運営するラヴィーレ鷺ノ宮は95人の高齢者が入所し、日中平均15人ほどが介護している。ここでは今年7月から、のべ16人の入所者の腹部に小型センサーを付けてきた。

 センサーは超音波で膀胱(ぼうこう)にたまった尿の量を把握できる。タブレット端末には尿の量が波形で表示される。たまると上昇し、排尿すると下降する。このデータを集め、どのような波形の時に排尿を促すのが好ましいか調査している。来年度に正式に導入する予定だ。

 肌のトラブルにつながるお漏らしを減らせる。施設で使う尿パッドも月当たり3割減らす目標だ。声をかけても排尿できないといった空振りを防げるので、介護者と入所者双方の負担を減らせる。施設のケア副主任・白石陽子さんは「追われる業務からゆとりある業務に持って行きたい」と話す。(福田直之)

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