中国が宇宙開発白書を発表 月探査強化の方針

中国が宇宙開発白書を発表 月探査強化の方針
中国政府は宇宙開発に関する白書を発表し、今後5年間の計画として、独自の宇宙ステーションの運用に必要な技術力の向上を図るほか、月の探査を強化する方針が示されました。
中国政府は、27日、中国の宇宙開発に関する白書を発表しました。
白書によりますと、今後5年間の計画として、宇宙に物資を届ける輸送船「天舟1号」を打ち上げて、宇宙空間にある実験室とドッキングさせるなど、2022年ごろの完成を目指す中国独自の宇宙ステーションの運用に必要な技術力の向上を図るということです。

また、来年の終わりに、月探査機「嫦娥5号」を打ち上げて、月の土壌などのサンプルを採取して地球に持ち帰るとしているほか、2018年ごろには月探査機「嫦娥4号」を打ち上げ、「人類で初めて」だとする、月の裏側への着陸を行うとしていて、幅広い分野で宇宙開発を進める方針です。

中国政府は、2030年までに、世界の宇宙開発をリードするアメリカに肩を並べ、“宇宙強国”の仲間入りを果たすという目標を掲げています。

北京で27日に記者会見した国家宇宙局の呉艶華副局長は「われわれは、宇宙事業を発展させることで、『宇宙強国』の建設への歩みを加速させていく」と述べ、開発を強化していく考えを強調しました。