三浦棋士、不正行為疑惑は「シロ」痕跡確認できず
2016年12月26日16時4分 スポーツ報知
日本将棋連盟は26日、会見し、三浦弘行9段(42)が公式戦対局中に、スマートフォンなどを使用しての不正行為疑惑がもたれた件についての第三者委員会(但木敬一委員長)による調査結果について「不正行為に及んでいたと認めるに足りる証拠はない」と発表した。
三浦棋士が疑惑を持たれたのは、2016年7月26日の竜王戦決勝トーナメント(相手・久保利明棋士)、同8月26日の同挑戦者決定三番勝負第2局、9月8日の同第3局(以上相手・丸山忠久棋士)、10月3日の名人戦A級順位戦(相手・渡辺明棋士)の4対局。
調査委は三浦棋士の不正の根拠とされた、夕食休憩後に約30分離席したとされる事実などについて調査した結果「不正の根拠とされていた一致率が分析ごとにばらつく指標であり、不正の根拠とはならないことなどが判明した」とした。
調査委は三浦棋士からの事情聴取も行い、スマートフォンやパソコンの提出を受けて電子機器の解析も行ったが、不正行為をうかがわせる痕跡は確認されなかったという。
また将棋連盟が、三浦棋士に対して出場停止処分を下したことについては「不正行為疑惑が解消されないという非常事態における措置として、当時の判断としてはやむを得なかったものであると判断した」と発表した。