日本の共同通信によると、日本の海上自衛隊護衛艦は24日午後4時ごろ、遼寧を確認した。当時遼寧はミサイル駆逐艦、護衛艦、補給艦など7隻を伴い、艦隊で東(西太平洋の方向)に向かっていた。遼寧と共に航行していた護衛艦を飛び立ったヘリコプターが宮古島周辺の日本の領空から10キロメートルまで接近したため、自衛隊の戦闘機がスクランブル(緊急発進)した。
NHKは防衛省の話として、遼寧などが25日午前10時ごろ、沖縄本島と宮古島の間の宮古海峡を通過し、太平洋に出たと伝えた。
中国海軍は渤海湾一帯で艦隊レベルでは初の実戦演習を実施した事実を16日に公表している。実際には11月に実施されたとみられる同演習には遼寧と戦闘機数十機、艦船数十隻が参加し、実弾射撃演習を行ったもようだ。遼寧が艦隊を組み、実戦演習を実施したのは2012年の配備以降初めてだ。遼寧は13年11月に山東省青島港を出港し、南中国海へと航行したことがある。しかし、海南省三亜市周辺の海軍基地に停泊後、青島に戻り、艦隊レベルでの行動はなかった。
中国国防省の楊宇軍報道官は当時、「空母は絶対に『家の片隅にいる男』ではなく、絶対に遠洋に出る」とと語っていた。香港紙・明報は軍事専門家の話として、「演習用と皮肉られていた遼寧が艦隊を組み、第1列島線を突破した。今回の航海は戦争準備の性格を帯びている。米国は遼寧の存在を考慮せざるを得ず、作戦計画の練り直しを迫られる」と指摘した。